みとぎやの歩き方 2024年4月号
さて、今月のお題なんですが・・・。
描きたいことは、いくつか、あるんです。お伝えしたいというか。
でも、喉まで出ていて、難しい。
なので、もやもやしているので、お話を描きます。
ということで、
「敢えて、短編のお話」
です。
日常の事、土や木々を始めとする自然の事、日本の平和の事、世界の平和の事、地球がどうなっていくのかという事、宇宙や次元の事・・・
最近は、お話ではなく、リアルに色々なことを考えてしまいます。
なので、敢えて、お話を描くことにしました。
今回も、皆様で、シェアです。
お話で考えていたこと、考えられることは、現実にも存在する可能性が・・・。今回のお話は、10年以上前に設定されていたものです。
「期限は、来年の5月までですね」
「え?・・・あ、はい」
「大事に取り扱ってあげてください」
「・・・はい」
ああ、そうかあ。
まあ、なんとか、それまでは、使いこなそうと思うんだが。
「おーい、そこの・・・ちょっと待て」
「・・課」を出て、そのまま出口に向かおうとした時に、その隣の「・・部位課」のドアから、顔を出した若い奴に呼び止められた。
「スルーはないだろ?」
その言葉と同時に、満面の笑顔を投げかけたのは、そう齢の変わらない技術者らしい。
「まあ、寄って。あちらとは違うからさ、こっちは。コーヒーでも飲んでく?」
「あー、いや、帰ろうと思って」
「何?・・・あっちで、なんて言われたの?」
「いや、別に・・・」
「大概、こっちに寄るよ、皆」
「あ、いや、俺は・・・」
「何?期限つけられた?」
「・・・」
「メンテかけちゃえば、どってことないのに・・・」
「いや、こちらには、殆ど、世話になったことはないので」
「まさか・・・見せてみろよ」
腕を掴まれた。
こういう時は抵抗しない方がいい。相手のスペックが解らないからだ。
「ふふふ、賢明だな。・・・わかったか?」
「あ、いや・・・」
「お前、ナチュラスみたいだな」
「え?」
「それも、土着でなくて、あっちの次元から来た奴」
最近、そういう話をよく聞くが、あっちの次元って、本当にあるのか?
「もうね、悪くなったら、取り換えればいいんだよ・・・今、わかったろ?俺の腕。ちょっと、力入れたら、・・・まあ、そういうことだ。入れよ。中で話しても同じだ」
「・・・別に用事はない」
「そうか?・・・急ぐなよ。手はここにある」
「わかった、ありがとう」
「早く決めろよ・・・期限付きになったんならな」
あいつ、・・・俺がコーヒーが飲めることが解ったんだな。
最近、バレてきたというか、解ってきたことがある。
別の次元に、世界がある、っていうこと・・・それは、俺たちの住む、この世界・・・ヌフティラスが、限界ってことじゃないのか?
何十年か前に、かなり、この世界の空間が縮小された。
俺の生まれた、はずの地域は、今、隔絶されている。
この世界は、不可思議に、人々が住み分けられている。
統括は、それを「整理」と言った。
誰も越えられなかった「黒墨」
最初は、女性体♀だけに巣食っていた病が、男性体♂にまで発生し始めた。
俺たちは、最も大事な「能力」は、既に、剥奪されていた。
それから、その上で、それぞれの個体が、そいつらに浸食されていく。
生き残る為に、とった道が、これか・・・。
最近では、微かであるが、ぼんやりと見える。
向こうの世界「ナチュラス」が、こちらに近づいているという。
あと一年もすると、行き来できるほどに・・・。
終わるのか。
俺も、ヌフティラスも・・・。
このお話も、先日の「ジビ」のお話のように、お話のパズルの一つのピースになるかなと思います。
ちょっとだけ、ヒントというわけではないのですが、この話で出てくる、「もう一つの世界」には、みとぎやの以前からのお話たちが所属しています。
ナチュラス=「伽世界」です。
ヌフティラスの人たちが、そのように「伽世界」のことを呼んでいるのです。
ヌフティラスは、「『伽世界』ができる前から、存在している世界」ということになります。
ちょっと、飛び過ぎましたが・・・そんな設定がある、ということです。
このヌフティラスという単語は、ちょこちょこ、今までのお話の中にも、登場しています。「伽世界」の人々には、好意的に受け止められています。
今回は、ちょっと、主人公の状況もあって、暗い感じになりましたが、それだけのことではないので、今後もお話の中に出てくるかもしれません。
今、考えていることがあり、止めている連載のお話も、すんなりと描ける日が来るといいなと思っています。
現実は、ある意味、その上を行くような部分・・・
そんなこともある、かもしれませんね・・・。
それが、良い事ならば、良いのですが・・・。
今回も、お読み頂きまして、ありがとうございます。
次回はまた、その時の流れで、お題を見つけていきます。
何が出るかは・・・お楽しみに😊👍
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