御相伴衆~Escorts 第一章 第十一話 柚葉編②-a「身体と心、嘘と真実a」 (身体で大嘘篇)
素国の高官接待から、スメラギに戻ったその日、中庭で、数馬たちと過ごした。その夜、当然の様に、二の姫 美加璃は、俺の部屋に、押しかけて来た。
彼女を導いて、「奥許し」をした時には、既に・・・。恐らく、三人の姫の中では、一番、母親に似ているのだろう。求めが強く、明け透けで、こちらが退く程、積極的だった。母親の目を盗んで「恋物」も、大人用の紫色の本を取り寄せ、既に、読み漁っていたらしく、頭の中は、それでいっぱいだったらしい。・・・まあ、俺と離れていた、ランサム留学では、終始、警備の目が行き届いているから、現地の学生と、どうなるとは思えないが・・・
「柚葉、どうしたの、笑ってるの?」
「ああ、貴女の前では、隠せませんね・・・」
「ひょっとしたら、・・・私と同じ?」
「・・・そうでしたら、僕も嬉しいのですが・・・」
「とっても、とっても、会いたかったの・・・」
取り縋ってくる。見つめてやって、強く抱きしめてやる。
「そうです。僕も、貴女にお会いしたくて、堪らなかった」
「ああん、柚葉・・・嬉しい♡」
少し、押し気味にキスをする。長めに・・・、これ、好きですよね?口の中に、弱点があるから。これだけで、もう、息が上がって・・・
「やっぱり、柚葉がいい、上手だし・・・」
「そうですか。僕は、上手なんですね?どなたより、上手なんですか?」
はっとした顔をする。恋人だったら、この後、沢山詰るんだろうな、どうしようかな・・・?
「あああ、違うわ、柚葉、そんなわけないじゃない、私が他の男となんて・・・そんな」
「そうですよね。そんな筈ありませんね。僕の杞憂でしたね・・・さて、久しぶりですから・・・今日は、どうされたいですか?」
「柚葉のお好きなように・・・」
「・・・待ちかねていましたからね。いきなりですが、・・・いいですか?」
先程は、トレーニングウェアでしたね。一度、お部屋に戻られて、シンプルなワンピースで来られましたね。実に、貴女らしいお洋服で、お似合いだ。
「あ・・・そんな・・・」
「嬉しいですよ。いつから、こんなになってたのですか?風船遊びの頃からですか?」
「うん、・・・、木立の中に行ったでしょ・・・」
「ああ、あの時ね、僕も自分を抑えるのに必死だったから・・・」
「ああ、このまま・・・するの?」
「いけませんか?・・・もう、我慢が・・・できなくて・・・」
「ああ、柚葉、・・・そんなに・・・」
「たまには、こうやって、肌を晒さずに、このままで。その方が、惹き上がりませんか?」
「・・・あ・・・、すごいっ、やっぱり、柚葉がいい・・・」
・・・、違和感を感じました。否めませんね、これは。
「そうでしたか・・・」
「あ・・・何、・・・止めないで、・・・どうしたの?」
「わかっちゃいました」
「何のこと・・・?」
「貴女の中、僕の、で、なくなってますね?」
「え・・・何・・・どういうこと?」
「それは、僕が聞きたい所ですよ。言わなかったら、もう、このまま、離れますよ」
「あああ、いや、離さないで」
姫は、俺にしがみ付いて、キスを求める。唇を指先で、抑えて、その動きを止める。
「ダメです。・・・酷いじゃないですか。ランサムに行ったのは、僕のことなんて、どうでもよくて、新しい恋人を探しに行ったのではないですか?」
「違う、違うの・・・あの・・・」
「貴女の為に、辛い高官接待を熟して、もう、できれば、あんなことしたくないですよ」
「ごめんなさい、ごめんなさい、柚葉」
「・・・もう、身体を離します、残念です・・・」
「いやあ、・・・ごめんなさい、柚葉、私、寂しくって、柚葉に似てたの、あの警備の人・・・」
「・・・、とても、悲しいですが、こんなことで騒ぐのは、性に合いません。今回は、見逃して差し上げます。お母様にも、言いませんから。・・・姫付きの務めとしては、このぐらいにしますが、貴女を思う男としての僕は、貴女を許すわけにはいきません。今日はもう、お終いです」
「そんな、柚葉・・・嫌あ・・・ああ、そんな・・・」
二の姫は、俺に取り縋る。
「ダメです。僕を裏切った報いを受けてください。さあ、お部屋へお戻り下さい。お送りしますから。勝達な貴女には、泣き顔は似合いません。どなたかに会ったら、勘ぐられてしまいますよ。わかりました。これだけ・・・んっ・・・もうしないと、誓ってください」
「・・・ああん、ごめんなさい。二度としないから、愛してるわ、柚葉」
「美加璃様、この罰は受けてください。僕も辛いです。でも、愛する者としては、許せませんから。僕のこと、優しいとか、お思いになられているようですが、このようなことに関しては、桐藤のように、怖い男になります。これ以上やったら、その警備の者を処刑してもらうように、お妃様にお願いしますから」
「ごめんなさい、本当に、もうしないから、柚葉」
「わかりましたから、でも、今夜はお戻りください。僕も、一人になって、この怒りを鎮めたいので」
「わかりました。・・・そんなに、柚葉が思ってくれているのに、本当に、ごめんなさい」
「わかっていただければ、いいのです。では、参りましょう。お部屋まで、お送り致しますので」
~柚葉編②-bに続く~
柚葉編②-a「身体と心、嘘と真実a」(身体で大嘘編)
御相伴衆~Escorts 第一章 第十一話
お読み頂きまして、ありがとうございます。
多分、今の感じだと、柚葉の印象があまり良くないかなあと思いますが・・・。いかがでしょうか?
次回は明日に投稿します。是非、このaを先に、そして、それから、明日のbを読んで頂きたいと思います。
柚葉、根は良い子なのですが・・・すみません。次を読むと、更に、増悪する可能性がありますが・・・よろしくお願いします💦
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