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ドラえもんのび太と3つの精霊石をレビュー


多分、ゴエモンよりまともなゲーム。

○ゲーム情報

  • ゲームハード 64(バーチャルコンソール、Switchは未配信)

  •  値段 7980円

  • ジャンル アクション、1部レースあり

 ○ゲームの登場人物

  • ドラえもん 言わずもがな、主人公。武器は空気砲でほぼ、開始時に取れるので、一番最初に戦力になる。知ってると思うが、猫型の青い子守り型ロボットでいつも友達の依頼に応じた便利アイテムを出してくれる夢のような男だが、今回はある事件で道具を失ってしまう。標準的な能力だが、結構鈍足であるので、ステージ攻略にはあまり向かない。彼の道具を拾うことで新しいステージが解放されたりする。

  • 野比のび太 原作ではもう1人の主人公。射撃が得意なので、やはり武器は衝撃波ピストル。ドラえもんの空気砲と同じく、攻撃範囲は広いが、連続射撃が可能。メガネが特徴的で勉強も運動もからっきしの気弱な少年。何かあるとすぐドラえもんに依頼することが多い。

  • 源静香 本作のヒロインで、今作の紅一点。武器はこけおどし手投げ弾。お風呂が大好きで優しく、可愛くてのび太が1番好きな存在。ジャンプ力が高く、彼女じゃないと行くことはほぼ無理な場所もある。彼女結構有益だが、武器も使い所は難しいし、強いとは言い難いので、ボス戦には引っ込めておこう。ジャンプ力を活かしたステージで彼女は発揮する。

  • 骨川スネ夫 キツネ顔ののび太の友人。金持ちの息子で、虎の威を借る狐を地で行く少年でジャイアンの知恵袋になることも多い。そして、筋金入りのマザコンで、場外落ちると分かるがママ〜と叫ぶ。武器はチャンピオングローブ。敵に近づかないと攻撃できないが、しかし、足は比較的早いので、探索なら彼としずかちゃんが主体になる。そして攻撃力も高いので、本人はしょうが無いなぁと嫌々だが、結構彼がこのゲームでは使われることが多い。ドラえもんに次いで身長が低く、小柄で映画ではあまり見所がない彼だが、今作はかなり見所が多い。RTAではもはやスネ夫の冒険になっている。

  •  剛田武 通称「ジャイアン」。ゴリラのような体型ののび太の友人。この中では1番体が大きく、腕っ節が強いが勉強はからっきしの所謂、脳筋。いつもスネ夫と行動を共にしている。歌が趣味で人情味がある少年。妹を侮辱したり、手を出すと容赦ない一面がある。今回は他のキャラより耐久性があり、やはり鈍足。武器はジーンマイクで腕っ節より歌が重要視されている。声での衝撃波で敵を撃退でき、全方位に敵を攻撃でき、敵に囲まれても撃退しやすいがボス戦では攻撃力がなんとしずかちゃんと同じなので、びっくりするくらい弱い。本人は腕っ節自慢で歌が上手いと思ってるので不本意だと思う。チャンピオングローブにすればよかったが、そうなればスネ夫の個性は無くなるし、うーん。難しい。

  • コロナ あの病原体では無いのでご安心を。今作のゲストキャラで原作には登場しない。妖精界にある、天空界のお姫様。ドラえもん一行を道案内する妖精。魔王の呪いで妖精の姿になっている。

  • 妖精界の住民たち 魔王の呪いでどんぐりの姿をしているモブキャラ。何故か全員が泣き顔だが、話しかけるといいことがあるので見つけたら話しかけておきたい。

  •  有袋怪獣ポケラ 袋の中に人間が入れる大きさの袋をお腹にあるカンガルーのような怪獣。老木の左側にいて、当初は通せんぼしてるだけだが、どこかで桃太郎印のきびだんごを手に入れて話しかけると彼にキャラクターが入って操作ができるようになる、武器は使えなくなるが、回転攻撃ができる。彼を操作している間はキャラクター変更は不可だが、彼を操作しているので困ることは無い

  • 魚雷三兄弟 水中バギーで対決する三兄弟。魚雷の形をしており、顔もそうだが、ややポケモンのオタマロっぽく、3人?とも同じ顔をしている。泳ぎは格別に上手く、操作性の悪さも相まって、次男と長男ステージにある、グレードアップ液が取りにくいので、このゲームのクリア必須の次男が最大の難関。最初は三男、次男、長男と強くなっていき、三男は余程のことがない限り勝てるが、次男と長男はむちゃくちゃ強い。長男の勝利報酬がもしもボックスでコレクションアイテムなので、勝つ必要は無いが、次男は精霊石のかけら、三男は深海クリームとゲーム進行に必要なアイテムが勝利報酬なので、必ず勝つ必要がある。全員に勝つと長男はあっさり負けを認め、ここの地はお前たちのものだ、自由に使っていいと告げ、去っていく。

  • 魔王 それ以外ないのかと思えるが、本当に魔王。ただそれだけ。安直の名前のラスボス。まんま過ぎる。人間の自然破壊で復活して、天空界を含む、海洋界、大地界と妖精界の3つの世界の精霊石を破壊してしまう。その時に力を酷使すぎたのか、3人の部下に3つの世界を守護するように命じて、自分は完全復活の時まで身を潜めている。

  •  大地界の王、海洋界の王、天空界の王 魔王によって封じられている妖精界の3つの世界の王様。顔はほぼ全員同じで着てるローブの色だけが違うモブキャラ。精霊石の欠片が全てあると復活させてくれる。

○ゲームの流れ

マリオ64のピーチ城に当たる、ステージ選択マップがあり、ゲーム開始時に老木の上にあるどこでもドアを取る事から始まる。
一応最初のステージは老木の後ろの右側にあるが、どこでもドアを取らないで行こうとすると忘れ物があるからそれを取ってから行けと老木に言われてしまう。
セーブはこの老木の前でのみ可能。
マリオ64同様にハコニワマップでステージの中にドラえもんの秘密道具が隠されている。
マリオと違って、秘密道具がストーリー進行やステージ進行に必要なものもあり、持ってないと先に進めないものもあるので、探索は必須。
マリオと同様に敵を潰して、撃退もできるが、当たり判定がガバく、いい加減なゲームなので、武器を入手した方が楽。
スタートボタンのポーズでキャラクターチェンジ、ステージを辞めたい時のどこでもドア、秘密道具図鑑が見れる。
どら焼きのゲージがライフでハートが残機数。どら焼きを取るとライフが回復する。マリオ同様にライフが空になる、場外に落ちると残機が減る。体力は全員で共有している。
ゲームオーバーになるとセーブしたところからやり直しになる。
エラチューブをしているので、マリオと違って、水中に潜っていてもHP減らないし、敵に攻撃もできるので、その辺はマリオより優しい。エラチューブがないと水に入ることも出来ない
コース内の中ボスを倒す、特定の条件を満たす、精霊石の欠片を取れば、クリア。
魔王の部下がいる場所はマップのどこかに鍵があるので、探索して探さないと入れない

○水中バギーのミニゲーム

魚雷三兄弟と勝負するマップでレース要素がある。先述したが、次男まではストーリー攻略に必要なので、勝つ必要がある。Aでアクセル、Bでブレーキ、スティックでハンドル操作とマリオカート同様の操作方法なのだが、ハンドルの操作は最悪かつ、元々もっさりしてるゲームなので、滑りやすくよく壁にぶつかる。マリオカートってよくできたゲームって思い知らされる。
末っ子の三男は余程のことがない限り勝てるが、次男は鬼門。
次男はアップグレード液が置いてあるので、それを取りこぼさないのが重要なのだが、この操作性ではかなりキツい。
長男はかなり強いが、秘密道具(クリアに必要のないコレクションアイテム)としょっぱい。しかし、これをストーリー攻略に必須な報酬してしまうと、ドラえもんカートのような地獄の地獄になってしまうので、それで良かったのかも。

○個人的評価

評価はS(最高)→A→B→C→D→E(最低) 

  • ストーリー C

  • グラフィック(当時基準) D

  • ゲームバランスや難易度 D

  • 操作性 D

  • 世界観 B

  • BGM C

  • ゲームの面白さ C

  • やり込み要素 D

  • 総合評価 C

  • 適正価格 500円(ゴエモンやドンキーコングGBよりマシでゲームとしては辛うじて成り立ってるがこれを好きになれと言う別話なので。ガッカリゲーに近い。)

○良い点

  • 声優が大山版ドラえもんなので、凄まじく豪華かつ、思い出補正はある。レビューしたゲームの中では屈指の声優の豪華さ。もちろん、演技も素晴らしい。今作やゴエモン綾繁、PSのたまごっちなどクソゲーやガッカリゲーは声優だけは豪華なゲームが多い。

  • キャラに個性がある。とあるステージで遠くのつららを武器で落とす必要があり、のび太の衝撃波ピストルでないと落とせない、しずかちゃんじゃないと飛び乗れないギミックなどこのキャラじゃないとクリアが出来ない、ギミックがあるので、全員に見せ場がある。ゴエモン綾繁にない要素。

  • 画面が明るいので、敵は視認しやすい

  • エラチューブしている都合上、泳げないのび太でも泳げ、マリオ64と違って、水中に長時間泳いでいてもライフは減らないので、陸上同様にライフを気にする必要が無い

  • ヨッシーストーリーと違って、セーブは可能。

  • ストーリーは環境破壊がテーマのストーリーで、人間が汚した結果、魔王が人間界に通じる、妖精界に復活してしまったというもので、今やってる人間活動に訴えるものになっているという、最低限、意味はわかるストーリー。ゴエモン綾繁のように意味のわからないお使いストーリーではない。

  • ドラえもんの夢のある世界は再現出来ている

  • 進行不能バグなどは無い

  • ドラえもん一行の言動や性格はほとんど原作通り。制作スタッフはドラえもんをかなり読み込んだのは分かり、原作愛は伝わる。

  • 世界観も概ね、ドラえもんのアニメと言うより、映画に近い形で映画の中で冒険してる感はある

  • 爆ボンバーマンと違い、ジャンプも自力でできるし、最低限のアクションゲームは成り立っている。

  • 魔王を倒す他にも秘密道具を探すという使命もあるため、探索する楽しみがあり、マリオ64と差別化している。

  • ゴエモン綾繁と違い、雑魚敵は殆ど、一発で倒せる。特にスネ夫。

  • もちろん、どら焼きを拾えばライフがひとつ回復になるので、ポーズを出してなんて無駄な行動はいらない

  • 秘密道具を集めると何か起こる訳では無いが、集める楽しさがある。

  • ゲームをクリアすると人間形態のコロナ姫が使えるようになる。唯一、ドラえもんの秘密道具では無い武器を持っている

  •  秘密道具が全て集まってなければ集めるというやり込み要素もある。クリアしたら終わりのゴエモンよりやり込み要素はある

  • コントローラーを刺さないで起動するとドラえもんのダメだよという声が懐かしく感じる。

  • 最初ののび太のドラエもーんが懐かしく聞こえるし、タイトル画面のテーマ曲もアニメのいつものもので再現性が高い。

○悪い点

  • ジャイアンのキャラの位置づけがおかしい。ジャイアンは腕っ節が強いキャラクターなのに、歌が強調されていて、攻撃力はなんと、しずかちゃんと同じという貧相なものになり、原作や映画のジャイアンとは程遠い存在になっている。しずかちゃんは紅一点なので、攻撃力が低いのは仕方ないが、ジャイアンが彼女と同じ攻撃力というのは違和感満載

  • そのくせ、スネ夫は敵に密着しないと攻撃できない代わりに足も早く、探索に向いており、攻撃力も高いので、原作や映画では有り得ないスネ夫ゲーとなっている。チャンピオングローブを付ければスネ夫のような細腕でもジャイアンを超える、豪腕になれるのか。

  • BGMはドラえもんの世界観にあまり合ってないし、眠気を誘う物も多い。ボンバーマンヒーローのようにサイケデリックで不快感は無いが、世界観に合ってないBGMは多い

  • カメラワークが悪い。マリオのように自視点も無ければ、カメラが後ろに潜り込んでしまうなんてこともよくある

  • グラフィックもキャラゲーの割には良くない。ドラえもんもあまり可愛くないし、スネ夫は造形が難しいのか、再現度が低い

  • SEが癖が強く、ジャンプの着地音がボクっ、敵が倒れる音はドンっと癖が強いし、字で表せないが、バギーのモーター音など結構癖が強い

  •  マリオと違い、水の上からジャンプができないため、陸地を探すしかない

  • 水の中だとすぐ沈んでしまい、浮力を保つ、上がりたい時には連打する必要があるので疲れる

  • 動きが全体的にもっさりしている

  •  当たり判定や着地判定が大味ですり抜けて場外に落ちるなど理不尽なところがある。

  • ゲーム難易度に易しい、普通があるが実感しづらい

  • 秘密道具は32個あり、どこでもドア、タケコプター、桃太郎印のきびだんご、通り抜けフープ、タイム風呂敷など原作でも定番で、ストーリー進行に必要なアイテムもあれば、もしもボックス、着せ替えカメラ、絵本入り込み靴などクリアには不要なアイテムも多数あるがこれが必要かはノーヒント。クリアするにはストーリー進行に必要な14個とキャラクターの武器5つあればいいので19個は最低必要。

  • バギーの操作感が悪いし、三男は勝てても次男から異様に強くなるという大味なゲームバランス。まあ、このゲームの会社はアメリカのBig Rigs、日本のドラえもんカートとクソレースゲーの双璧を成すくらいの55円のgrand prix racingのほうがマシな最凶クラスのクソレースゲーを出したということも実績?あるから仕方ないか。

  • 原作キャラの登場が少ない。ドラえもん一行とバギーしかいない

  • 最後は地球を大事にしなさい!と説教臭くなる

  • 魔王の名前がまんま魔王って安直すぎて、手抜き感を感じる。パッケージにもデンっと大きく描いてあるし、映画でもヴィランズの名前はナポギストラー一世とかギガゾンビとかあったから、ドラクエのように「ゾーマ」とか「ラプソーン」など捻りのある名前をつけても良かったのに。魔王ってそのままは無いだろ。

  • 最後のスタッフロールがないため、コロナの声優は分からずじまい。恐らく女性声優がやってるはず

 ○総評

敵を一撃でサクサク倒せる、ジャンプがあるなどある程度のアクションゲーとして成り立ってるし、武器があったり、探索する楽しみがあったりとマリオ64とは差別化されていて、ゴエモン綾繁に比べるとキラリと光る部分は多々あるし、台詞やキャラ性格は原作やアニメのままで、ドラえもんの夢のある世界観は概ね再現出来ている、声優はアニメと同じで懐かしさや演技の良さはあるという、原作愛は感じる作品で、ファンアイテムとしては価値はある。
しかし、原作や映画で有り得ないレベルでキャラクターバランスが悪かったり、ゲームバランスもあまり宜しくなく、グラフィックやカメラバランスが悪い、BGMも世界観に合ってなかったり、眠気を誘う物が多かったり、64初期の作品で仕方ないけど、残念な部分も多い作品。

○次回予告

ポケットピカチュウをレビューします。久々の携帯ゲーム機。

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