📖 文献情報 と 抄録和訳
脳卒中一次予防のための2024ガイドライン:米国心臓協会/米国脳卒中協会によるガイドライン
[背景・目的] 「脳卒中一次予防のための2024年ガイドライン」は、2014年の「脳卒中一次予防のためのガイドライン」に代わるものである。この更新されたガイドラインは、脳卒中の既往歴のない患者に対するさまざまな予防戦略を導くために臨床医が使用するリソースとなることを目的としている。
[方法-結果] 2014年のガイドライン以降に発表された文献の包括的な検索、英語で発表されたヒトを対象とした研究から導き出されたもの、およびMEDLINE、PubMed、Cochrane Library、その他の選択された関連データベースにインデックスされたものについて、2023年5月から11月にかけて実施された。 また、米国心臓協会が以前に発表した関連主題に関するその他の文書についてもレビューされた。構成:虚血性および出血性脳卒中は重大な障害につながるが、最も重要なのは、予防が可能であるということだ。2024年の脳卒中一次予防ガイドラインでは、生涯を通じて脳卒中を予防するための戦略について、現在のエビデンスに基づく推奨事項が提示された。これらの推奨事項は、脳卒中発症の予防に加えて、心血管と脳の健康を最適化するための米国心臓協会のライフエッセンシャル8と一致している。また、2014年のガイドラインと比較して新しいものとして、性別ごとの脳卒中スクリーニングと予防に関する推奨事項も追加した。同様のリスク要因の予防に関する多くの推奨事項が更新され、新しいトピックが検討され、十分な質を持つ公表データによって裏付けられた推奨事項が作成された。
■ 脳卒中リスクを高める要因:全体像①
■ 脳卒中リスクを高める要因:全体像②
■ 抜粋:身体活動量の推奨事項
🌱 So What?:何が面白いと感じたか?
臨床実践ガイドラインとは、「健康に関する重要な課題について、医療利用者と提供者の意思決定を支援するために、システマティックレビューによりエビデンス総体を評価し、益と害のバランスを勘案して、 最適と考えられる推奨を提示する文書」(専門理学療法士:指定研修より)である。
ざっくり、以下のプロセスによってできあがる。
今回のガイドラインは、米国心臓協会/米国脳卒中協会が作成した、信頼性のおけるガイドラインである。
このような臨床実践ガイドラインは、さながら木(単一試験)の集合である森(単一のシステマティックレビュー)を集合させた自然公園(単一の臨床実践ガイドライン)である。
今回のテーマは脳卒中の一次予防であったが、その全体像、また身体活動量の推奨事項はリハビリテーションセラピストとしても知っておくべき内容だと感じた。
特に、身体活動量については具体的な数値も示されており、生活指導にそのまま応用できそうな内容であった。
脳卒中の一次予防に臨む際に、まず全体像を眺めるときに確認したいガイドラインである。
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