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健常成人における変形性関節症(画像異常)の有病率

📖 文献情報 と 抄録和訳

無症候性健康成人における変形性関節症関連の画像異常の有病率

📕Oo, Win Min, and James Linklater. "Prevalence of osteoarthritis-related imaging abnormalities in asymptomatic healthy adults." Osteoarthritis and Cartilage 32.10 (2024): 1181-1183. https://doi.org/10.1016/j.joca.2024.07.011
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[Editorial 概要]

この図は、骨格に関する変性疾患の研究結果を視覚的にまとめたものである。

■ 脊椎(椎間板変性)
・上部の矢印が示す研究では、5059人の対象者を含む系統的レビューおよびメタ解析(SR & MA)が実施された。椎間板変性の有病率は64.5%(95%信頼区間: 48.3–80.8%)と報告されており、Banerjeeらによる2022年の研究に基づく。
・下部の脊椎部分については、1193人を対象としたBrinjikjiら(2015年)の研究によれば、椎間板変性の有病率は34.4%(95%信頼区間: 31.5–37.5%)とされている。

■ 肩関節(肩の変形性関節症, OA)
・846の肩に関する系統的レビューおよびメタ解析によると、変形性関節症(OA)の特徴が15〜75%の範囲で認められる。これはIbounigらの2024年の研究に基づいている。

■ 膝関節(変形性関節症, OA)
・膝に関する研究では、5397人の対象者を基にした系統的レビューおよびメタ解析の結果、40歳以上の成人でOAの特徴が43%(95%信頼区間: 29–57%)の割合で見られた。このデータはCulvenorら(2019年)の研究に由来する。

■ 股関節(変形性関節症, OA)
・184人を対象とした系統的レビューによると、股関節におけるOAの有病率は0–17%と報告されている。このデータはHeereyら(2019年)の研究に基づいている。

変形性関節症の関節に症状が現れている場合、X線写真上の変形性関節症のマーカーの程度は、患者の症状の重症度と必ずしも相関するわけではない。医療画像診断のあらゆる分野において言えることだが、変形性関節症の管理は画像診断の結果のみに基づいて行うべきではない。

🌱 So What?:何が面白いと感じたか?

これまで、画像-症状Blacboxについて、いくつかの文献抄読をしてきた。

・疼痛の47%を心理的要因が説明した。X線写真の重症度は1%だけ説明した
・画像 - 症状 Blackboxの解体; 『画像 - 関節負荷』は関連している
・滑膜炎の弊害。変形性関節症の鍵媒介者

今回抄読したEditorialはこのBlackboxの解体の一助となるものである。
健常成人の変形性関節症有病率に関する、SR&MAを美しい図とともに共有してくれたのだ。
その結果、脊椎OA、肩OA、膝OAは多くの方が該当し、股関節OAは健常者には少ない目であった。
何の症状もない健常者において、これだけの画像上OAが存在するわけなので、やはり画像-症状の乖離には注意したいところである。

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