研究→臨床実践を導く,『実施チェックリスト』
📖 文献情報 と 抄録和訳
実施チェックリスト: 研究から実施までのサイクルを加速させる実用的な手法
[背景・目的] LHSは、異なる専門分野や業務にまたがるイノベーションを最大化するために、迅速なサイクルの研究と軽快な実施プロセスを必要とする。既存の詳細な研究から実施までの枠組みは、膨大な時間を必要とし、臨床や業務に責任を持つ医師研究者にとっては負担が大きく、普及を阻害している。実施プロセスに情報を提供するための短くて実用的なチェックリストを作成することで、様々な医療システムでの導入と実施効率を大幅に改善できる可能性がある。
[方法] 中核となる概念を特定するため、既存の実施フレームワークの系統的レビューを実施した。25人の医療運営リーダー、医師研究者、医療提供研究者を交えた包括的な利害関係者の参加を得て、コンセプトを反復的に統合し、最終的な簡潔な手段を作成・実施した。
[結果] システマティックレビューにより、15のシステマティックレビューを含む、実施フレームワークについて記述された894の論文が同定された。その中で、一般的に利用されている3つの手法(Quality Implementation Framework(QIF)、Consolidated Framework for Implementation Research(CFIR)、Reach, Effectiveness, Adoption, Implementation, and Maintenance(RE-AIM)framework)からドメインを抽出した。5つの領域からなる4ページの実施文書草案の反復テストと利害関係者の参加による改訂の結果、プロジェクト開始時およびプロジェクト実施計画期間中に定期的に使用する、簡潔な1ページの実施計画文書が作成された。
このツールは、より複雑なツールの主な目標を維持しながら、エンドユーザーの実現可能性に関する懸念に対処するものである。このツールはその後、Kaiser Permanente Northern California Delivery Science and Applied Researchプログラム内のプロジェクトに体系的に統合され、利害関係者の関与、効率性、プロジェクト計画、研究結果の運用実施に取り組まれた。
[結論] 既存のフレームワークの中核概念を取り入れた合理的な1ページの実施計画作成ツールは、エビデンスに基づくヘルスケアイノベーションサイクルのための実用的で強固なフレームワークを提供し、学習型医療システムの中で広く実施されている。これらの合理化されたプロセスは、多数の多様なプロジェクトのためのベストプラクティスである研究から実施までの迅速なサイクルツールを必要とする他の設定に情報を提供することができる。
🌱 So What?:何が面白いと感じたか?
僕がもしタトゥーを入れるとしたら、『LHS』か『K2P』という言葉を刻みたい。
そのくらい、作られたエビデンスを臨床に実践することは尊いと思っている。
世の多くのことは、「言うは易し、行うは難し」である。
理想は、わかっている。
そのわかっていることが、実践できるか否か。
そこで道が分かれる。
実践できるかどうかの重要事項。
それが『システムを作れるか否か』だと思っている。
集団で統制された動きをしたい場合、どうしたって、システムがいる。
いつ、誰が、どのように動くか、何のために?
それらを1ページにまとめてくれた今回の実践チェックリストはとても価値あるものに思えた。
まだまだ、消化しきれてはいない。
だが、このチェックリストを用いようとする中に発展があると感じる。
とにかくも、やってみよう‼️
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