見出し画像

ウチのオースター 1

オースター行脚が一段落したので、ひとまず発表(何を?)したいと思って、並べてみました。

オースターと出会ったのは、学生時代の読書会で、その際に取り上げられた作品は『孤独の発明』でした。オースター名義の最初の本、という感じなんでしょうか。

で、2冊あります。

実家から送られてきた新潮文庫の中に最初なくて、倉庫にもなかったので、どうにかしちゃったのか、と買い直したら、後から送られてきたことで2冊になりました。

古いやつは520円、平成8年の初版で、新しいやつは630円、平成30年の12刷となります。まだ、消費税が3%だった時代で、本体価格は505円でした。新しいやつは、税別表示なので、だいたい693円ですか?値上がりましたね。30年で、これだけ。

次に角川文庫の『シティオブグラス』と新潮文庫の『ガラスの街』。内容は同じです。訳者が違う。角川は山本楡美子さんと郷原宏さんの訳ですね。これ、平成7年の再版版で、『孤独の発明』購入後に購入した記憶があります。あるものを読んでみようと思ったんですね。ただ、そのまま積読してました。

状態は大変綺麗で、80年代っぽい、都市感がある表紙ですね。深夜番組を見ているときに流れる明和地所クリオマンションのCMを思い出して、甘酸っぱい感じがします。

左は柴田元幸さんの『ガラスの街』。最初に出たのは平成25年ですね。『オーギー・レンのクリスマス・ストーリー』のイラストを描いているタダジュンさんで、味がありますね。

この『オーギー・レンのクリスマス・ストーリー』(2022)は、映画『スモーク』の原作ですね。のちに出てくる『スモーク&ブルー・イン・ザ・フェイス』(平成7)の中に含まれているのですが、入手困難になったからなのか、切り出したのかもしれないですね。

次は『幽霊たち』です。これも『孤独の発明』と同じ理由で2冊になりました。どちらも平成7年版。95年の新潮の100冊に入ってたんですね。覚えてませんでした。それ、その年に修行として、全部読んだはずなのですが。

次に白水社から出たもの2冊。訳者はどちらも柴田元幸さんですね。

『鍵のかかった部屋』は日本では1993年刊、『最後の物たちの国で』は1999年刊ですね。これ単行本はどれももっと早いのです。『最後の物たちの国で』は、当時100円均一でゲットしたのですが、刊行は1994年です。

海外書籍の流れを追うのって、難しいですよね。

現地で初版が出る→
場合によっては別の土地の別の出版社から別バージョンが出る→
日本でなんらかのバージョンの翻訳権を得る→
翻訳を発注して翻訳してもらう→
単行本が出る→
(場合によっては文庫化の際に別の出版社が権利を得たりする→)
文庫が出る

みたいな形で末端の読者に届く。

だから、現地で出版される順と、日本で翻訳されて紹介される順が、ぐちゃぐちゃだったりすることもある。

オースターはその辺、割と順当に刊行と紹介の順番が並んでいるので、まとめやすいと思いました。

長くなったので、原本が刊行された時期で、80年代までに入るもので切りますね。

最後に『ムーン・パレス』。これも『孤独の発明』と同様の理由で2冊です。しかも、新しい方は定価で買いました。

これ、左が旧いものなのですが、タイトル文字が銀色で抜かれてます。今は白。お、という発見ですね。しかも厚みも違う。

ページ数旧443p、新532p。価格は、旧629円(税別)、新1000円(税別)。組み方だけで、こんなにページ数増えるのかな、と思って計算してみました。

旧版18行×41、新版16行×38。そんなにページ数の違い出るんだなあ、と思いました。内容は何かが付け加わったとかはなさそうです。

最後に、ポール・ベンジャミン名義の『スクイズ・プレー』、原本が1990年刊行の『偶然の音楽』です。

続く

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集