特別支援教育推進を研究推進委員会で訴えてきた!その結果は?
皆さんは、「研究推進委員会」をご存じでしょうか?
学校教育関係者なら名前は違えど何をする委員会なのか
すぐに分かると思います。
学校では、「校内研究」というものがあります。
児童生徒の教育のために
教職員が共同で行う研究です。
児童生徒の実態を正しく捉え
これをより望ましい方向に変えるにはどうすれば
よいかの視点で研究テーマを決めます。
そして、全校でその仮説・検証を行うのです。
今年度、本校の研究の柱が
「特別支援教育の推進」であります。
ただ、課題だったのが
まだ何を具体的に行うのか決まらずに
スタートしてしまっていたのです💦
実際に行われたのは
特別支援学級の研究授業参観と研究協議のみ…
1学期は、学級開きに運動会、プール、保護者面談と
慌ただしく過ぎていった中でしたので
校内研究が機能していなかった現実もあります。
そこで、
特別支援教育コーディネーターである私が
具体案をいくつか提示して、
研究推進委員会のメンバーに
協議してもらう場を設定しました。
2学期以降、具体的に実施を行うためです。
①第1層支援(1次的援助)の充実
RTIモデルの考え方をベースに、
「第1段階:全ての子どもを対象に質の高い指導」
を行います。
集団全体への指導・支援の工夫を
全校で共通理解したり、
指導基準を統一すべきポイントを
そろえたりして、
2学期にできるところから始めていきます。
また、特性のある子や
個に応じた配慮が必要な子も
安心して学べること、
全ての学校教育の土台であることを
理解してもらい、実践へ移します。
②PBSを学校全体へ浸透させるために
ポジティブ行動支援(PBS)を
校内研修で理解啓発を行い、
2学期以降の指導や支援で活用してもらいます。
以下にPBSの説明を載せます。
学年単位で、毎月目標設定と
振り返りの時間を話し合う時間を取り、
ワークシートにまとめて発表し合う時間を取ります。
毎月、振り返りと次月の課題設定を行い、
継続した指導・支援を組織的に行います。
③特別支援教育の理解啓発
・発達障害の理解
・PBSの考えを取り入れた実践
・心理的疑似体験プログラム
・個別の教育支援・指導計画の理解と活用
・個に応じた配慮を意識した指導の工夫
・ICTの活用事例
…など、15分~20分程度で
できる研修の機会を設けます。
特別支援部の先生方、コーディネーターの先生方と
協力して実施します。
④若手の先生方へ特別支援教育の理解向上のための取組
特別支援学級の一場面を切り取り、
模擬授業で行います。
若手の先生方がT1。
子供役を他の先生方がします。
特性のある子どもが、
学校生活で課題として
起こしそうな場面を演技し
適切な対応を協議します。
特別支援学級担任が
個に応じた適切な対応を
レクチャーします。
以上になります。
先日、校内支援委員会で説明して
ぶっちゃけ
実際に2学期から行うと決まったのは
ありません💦
それもそのはず!
そもそも30分という短い時間では
決定とまではいきません。
何より600名を超える規模の学校で
気軽に「これをやろう!」とするのは早計です。
参加者の皆さんは慎重になり、
活発な意見交換とも
なりませんでした。
会の終了後
研究主任と相談して
「そろえる」をキーワードに、全校で①の環境整備からやっていこう
という話になりました。
大人数の意見を満場一致で
くだすことははっきり言って無理です。
それぞれ思いや考えがあり、
右を向いている人もいれば
左を向いている人もいます。
そんな中、新たな取組を行う場合は
先頭を切って
「これをやりますよ!」
と担当が思い切って言ってしまうのは
大切ではないのでしょうか。
①に関してもほとんど意見は
出てこなかったのですが
やるならやるで、先生方にも
協力していただく必要があります。
分かりやすい授業や指導の工夫など
技術的なところ以前に、
土台作りから初めていこうという
考えです。
②~④に関しては
校内研究という形ではなく
特別支援教育コーディネーターとしての立場で
できる取組を行っていきたいと
考えています。
じゃあ、どうする?
の精神で、特別支援教育の推進に向けて
歩みを進めていきます。
一歩、一歩、2歩進んで3歩下がることも
あるかもしれませんが、
どうする=具体的取組を常に意識して
行動に移していこうと思います。
今日の記事は以上になります。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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