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『時の辞典』(岡野大嗣)

【瓶ラムネを割って手に入れた夏の全てをつかさどる玉】

「時の辞典」(岡野大嗣)の一文です。

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ラムネも瓶ではなくペットボトルになった。

ビー玉を取り出すのも蓋を開ければ済む。

簡単になった。

だからこそ、

失った。

開けられないから壁に投げつけて割った経験は過去のものだ。

あのなかなか出て来ない

そして全てを含んだビー玉。

子どものころはあれが欲しかった。

何かするわけではない

取れそうで取れないものを手に入れたかったんだ。

手に入れたビー玉は

夏の太陽の光に照らすと

青く光った。

そのビー玉に実は夏の全てが含んである。

夏の暑さも

祭りの喧騒も

田舎で触れた祖母の手の温もりも

またビー玉が欲しい。

そんな風に思った。

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この本は365日分の短歌が載っています。

短歌って普段あまり読まないんですが

この『時の辞典』は昔の自分に連れ戻してくれる。

なんかそんな感覚でした。

サラッと読めるのに

凄く想像できる。

想像力を掻き立てる。

そんな一冊。

「本が読めない」って言う人でも

この本から始めてもらうといいかも♪♪

2025年の読者始めにオススメですよ〜✨
#時の辞典
#岡野大嗣

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