蛇という両義性
今週、どうやらドルは「ペトロダラー」としての価値の基礎づけを失い、
恐らく、経済に大きな影響が波及するのが見込まれる現在であるが、読者諸賢は如何お過ごしのほどであろうか。今週の時事分析でペトロダラーの終焉、そして米国一極体制から多極化へ……という、事象を取り上げても良かった……のだが、本記事の、況してや本マガジンの愛読者であれば、この一極から多極という話は最早聞き飽きているだろう。
(上記記事後半を参照されたい)
そもそもこの流れ自体は数年前から予測されていたことであり、今更騒ぐほどのことでもない。よって、本記事ではこれを取り上げず、別の事柄を扱っていきたい。とはいっても、筆者がこれから提示する時事は、ペトロダラーの終焉よりも遥かに卑小なことではあるのだが、偶には、こういった事象を取り扱うのも良いだろう。
では、早速、時事分析を始める。
さて、その記事なのだが、これである。
北九州市で6月9日に、黄金に輝くアルビノのタカチホヘビが発見された、というのが記事の概要だ。これといって、政治的な意図や重要な経済イベントである、という程のものでは決して無い。何方かといえば世を席巻する犬猫の癒やされ動画と殆ど同じ重要度の出来事だと、筆者にも思われる。けれども、これを敢えて報道として記事に取り上げる、ということには、何らかの意図があるようにも、筆者には感じられる。確かに、タカチホヘビは絶滅危惧種であるし、それが発見された、ということにはそれなりの意味があるのかも知れない。しかし、蛇、というものが負っている象徴的意味というものを鑑みると、どうしてもこの記事が、こちらの、即ち象徴として蛇の有する意味を暗号的に伝えているものである様に、思われてならない。それに、昨今、蛇の象徴を持つある国際的組織が我々にとって重大な決定を下したばかりではないか。
この様な事情を鑑みると、この北九州の蛇も、恐らく単なる蛇ではなかろう。
然らば、この蛇の意味を考えるために、以下に蛇に関する象徴的意味をまとめてみよう。
まず、キリスト教的な視点から言えば、蛇は紛うことなく①悪の一般的象徴である。蛇は我々人類が楽園から追放される事由を作り出した当の生物であり、悪魔と等価な象徴だ。しかし、キリスト教では悪の意味のみならず、十字架に巻き付いた蛇を②キリストの象徴とし、また③賢明を象徴するものでもあるとされる。①と②が並立するのは、悪であるサタンもキリストも、同様に神の創造物である、という理由からの様だ。後で見るが、蛇は極めて両義的な象徴である。
次に、西洋一般における蛇の意味を参照すると、④宇宙の原初的な力であり曖昧性を有するもの、⑤グノーシス派では脊髄のエンブレム、⑥善霊でもあり悪霊も象徴する、⑦女性も男性も意味する、⑧物質主義、……このまま一々を挙げて述べても良いのだが、全く、挙げて数えるにきりがない、といった有り様だ。古代エジプトでは殆ど万物を意味する象徴であったらしいから、到底数え切れない程の意味を、蛇という象徴が有するのは合点のいく話である。また、何かに巻き付くと⑨熾天使や⑩勝利を意味する象徴になったりと、最早何かの要素を組み合わせてこの象徴を用いれば、それだけで無限の意味を得ることが出来るだろう。
この象徴を用いて時事の分析を行うことは、事実上、困難であると言って差し支えない……とさえ、筆者には思われる。余りにも曖昧な象徴は、それだけで難解な暗号である。明確に意味を記されているコードブックが無い限り、殆どそれはブラックボックスじみている。
だが、諦める訳にはいかない。折角取り上げたのであるから、何らかの意味は得て終わりたい。
ならば、この蛇がここ日本で発見されたことから、日本神話における蛇の象徴の意味はどうだろうか。参照した所、⑪神または神の男根という意味が存する様だ。
或いは、筆者の知る所では⑫白蛇は神の使いという意味がある。此度発見された蛇は、黄金に輝くアルビノの蛇である。アルビノは一般的に白化を起こした個体のことを指すため、北九州のタカチホヘビは白蛇と言えなくもない。よって、これを神の使いと解釈することは可能であろう。余り、スピリチュアルじみた解釈は気に食わないが、これを幸運の予兆と解釈する説もある。素直に蛇をこの意味に受け取れるようになれば、貴方は幾らでも「幸せ」になれるだろう。また、神、というものを、ある権力の象徴だと見れば、その権力の意志を代行した象徴と見ることも出来る。これほどまでに遺伝子技術が発達した現代であれば、況してクローン羊のドリーが1996年の話であるから、タカチホヘビのアルビノを人工的に「製造」出来たとしても、何ら不思議ではない。結社等の権力組織が何らかの意志の表示のために、アルビノのタカチホヘビを作り、北九州に放った、ということは大いに考えうることである。恐らく、これを行った勢力は、タカチホの名を関する蛇であることを鑑みると、
高千穂の神話 | 高千穂町観光協会【公式】 宮崎県 高千穂の観光・宿泊・イベント情報 (takachiho-kanko.info)
日本神話(明治以降の偽造)との関係が深い土地が高千穂であることから、所謂、あるかどうかも分からない「国体勢力」なのかも知れない。
「国体勢力」という昼行灯 | NILE Port
言い換えれば、明治期以来の外国勢力である「天皇系カルト」だ(此方は確実に存在する)。この勢力が、北九州か、その他の地域における何らかの計画実行の号砲を鳴らしたのが、この記事の意味であるのかも知れない。蛇が発見されたのが北九州であることから、北九州で何かが起こる可能性は高いだろうと思われる。
或いは、蛇の組織、つまりWHOが北九州で何かを起こす合図なのか、それとも悪魔崇拝者が何らかの事象を起こす合図か……何れにしても、蛇という象徴は余りにも両義的で曖昧であり、意味を確定出来たものではない。無論、意味が無いということも考えられるし、実に分析するに厄介な象徴である。
以上が、今週の時事分析である。中々に、蛇の解釈には骨が折れるものだ。この様に複雑な象徴を扱う場合、正確な意味の理解を前提として、それを操作する技術が必要である。この技術を、仮に想像力と呼んでも差し支えはない。また、どの様な結論が出るにせよ、全ての可能性を排除しない、一種の覚悟も必要とされるだろう。
……いや、象徴よりも複雑なのは、何よりも我々の眼前に存する現実である。これを十全に理解するために必須であるのが、想像力と覚悟であると言えよう。そういえば例のタカチホヘビは北九州市ほたる館という施設で飼育・展示されているようだ。
興味のある読者は、一度見に行かれると良いだろう。これで貴方も幸運!……になれるかも知れない。