子どもに『自己決定力』を、大人に『自立・自走』を。Sunlit Futuresが目指す金融教育
こんにちは!
お金の知識で未来を明るく照らす「親子向け金融教育プロジェクト」・Sunlit Futuresです。
Sunlit Futuresは、2人の独立系FP(ファイナンシャルプランナー)・隆杉と藤田が運営しています。
前回の記事では、私たちがなぜ金融教育に情熱を注ぐようになったのか、その背景についてお話ししました。
今回は、私たちの活動理念やビジョンについて、より具体的にお伝えしたいと思います。
私たちの活動の原点は、子どもたちに「自己決定力」を、そして大人には「自立・自走」の力を身につけてほしいという想いにあります。
子育ての経験から生まれた「自己決定力」への想い
隆杉の子どもが通っていた幼稚園では、毎朝「子ども会議」が開かれていました。子どもたちは、一日の活動内容を自分たちで決めるのです。
ときには意見がぶつかり合うこともありましたが、そうした経験を通して、自主性や自立心を養っていく子どもを頼もしく感じながら見守っていました。
ところが小学校に入学すると、ときに先生にも自分の意見をはっきり伝えるわが子は「問題児」扱い。
周りを見渡すと、親たちはそろって「うちの子はダメで…」とわが子を否定していたり、さらには親の価値観を押し付ける姿も見えました。
「こんな接し方では、子ども達の主体性を奪ってしまうんじゃないだろうか?」
「“自分で考え、選択し、行動する力”を子ども達に身につけてもらうには、どうすればいいんだろう?」
いつもその答えを探していました。
私たちが子ども向けに実施している「ビジネス講座」には、このような「自己決定力」を育む狙いがあります。
大人になると自己決定の連続。特にビジネスの世界では常に決断が求められます。
仕入れる商品、価格設定、宣伝方法…。一つひとつの判断が、結果を大きく左右するのです。
一方で、今の日本の学校教育では「右へならえ」の習慣がいまだに根強いように感じます。
子どもたちには、ビジネス体験を通して、「自分で決めること、働くこと、稼ぐことは楽しい」というマインドを育んでほしいと願っています。
家計を自分で守る。「自立・自走」のための知識とは
2024年4月以降、私たちは大人向けの新講座をスタートさせます。
テーマは「自立・自走」。
なぜ、このテーマを掲げたのか。
それは日本社会の現状を見据えたときに、大人一人ひとりが自立し、自分の人生を切り拓く力を身につけることが何より大切だと感じているからです。
少子高齢化が進み、公的年金の先行きが不透明な今、老後資金の自己準備がますます重要になっています。
また、グローバル化や金融商品の多様化など、私たちを取り巻く環境は大きく変化しました。
そうした中で、お金に関する適切な判断を下すためには、一定の知識が欠かせません。
講座では、FP3級の知識をベースに、それを日々の生活の中で実践的に活用する方法をお伝えしています。
住宅ローン、保険、資産運用など。
お金に関わるあらゆる場面で、自分に最適な選択をするための知恵を身につけていただきたい。
講座の目標は、一人でも多くの方を「セルフFP」へと導くこと。
願わくは、大人全員がFP3級レベルの知識を身につけ、自分の家計は自分の手で守れるようになること。
それが、この講座の目的です。
一人ひとりが自立し、家計を舵取りできる社会が実現すれば、ゆくゆくはFPという仕事がなくなる日も訪れるかもしれません。
でも、それは私たちにとって喜ばしいこと。
「自分の人生は、自分で切り拓く」
そんな皆さんの背中を押すことが、私たちの何よりの願いだからです。
家庭でも続く金融教育を目指して
Sunlit Futuresでは、ここまで紹介した講座のほかに現在、小中学生を中心に人気のゲーム・マインクラフトを使ってお金の稼ぎ方や使い方を学ぶ「マネクラ」というイベントを展開中です。
ただ、子ども向けの講座やイベントで得た学びも、親が変わらなければ一過性のものになってしまう。これではまるで遊園地に訪れたときの感動と同じです。
一方、「お金の話は外でするんじゃない」「お金の余計な心配はいらないから」と、子どもたちとお金の話を控えがちな家庭も多いのではないでしょうか?
もしかするとその背景には、いわゆる“清貧主義”ともいえるような戦後の価値観が根底にあるのかもしれません。
「友達からお金を借りてはダメ」と言いつつ、親は住宅ローンを組んでいる。
そしてビジネスの世界では、正当な資金調達の手段として融資を受けている。
こうした矛盾をも乗り越え、正しくお金の話ができる親子でありたい。
それが、私たちの願いでもあります。
Sunlit Futuresの子ども向けビジネス講座では、子どもたちにお店の経営を体験してもらい、実際にお金を稼いでもらいます。自分たちで稼いだお金を手にした子どもたちの純粋な反応に、胸が熱くなりました。
歓声を上げて喜ぶ子、真剣な表情で「何を買おうかな」と考える子。
なかには、「今日の参加費って、いくらかかったの?」と聞いてくる子もいました。
「5,000円だよ」と伝えると、「もう1回お店やってみたいから、このお金、取っておくね」と話す子もいたのです。
ほかには「いつもお母さんにお菓子を買ってもらってるから、今度プレゼントを買ってあげようかな」なんて声も。
子どもたちのお金との向き合い方は変えられる。
私たちは、活動の意義を再認識できました。
大切なのは、「お金の使い道を自分で考え、自分で決める」こと。
そしてその生きるために必要な力を「親子で一緒に学ぶ」こと。
それが、私たちSunlit Futuresの考える金融教育の原点です。
Sunlit Futuresの挑戦は続きます
日本の学校教育でも、ようやく金融教育の重要性が認識され始めました。
高校の家庭科で金融教育が必修化されたのは、2022年4月のこと。この流れは今後、中学校、そして小学校にも広がっていくでしょう。
Sunlit Futuresは、学校での金融教育への橋渡し役として、まずは高校の授業づくりを支援していくことも視野に入れています。
そのためにも、同じ志の仲間を増やし、活動の輪を広げていきたい。
私たちはこれからも挑戦を続けていきます。
お金の教養は「生きる力」。
一人でも多くの子どもたちが、大人の皆さんが、自分らしい人生を歩める社会を目指して、Sunlit Futuresの取り組みは続きます。
今後とも応援をよろしくお願いいたします!
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