道はやっぱり人生だった。
「あるこう あるこう わたしはげんき~♪」
この歌詞を間違えて覚えていた ゆにです。
「さんぽ~ さんぽ~ わたしはげんき~♪」
子どもに指摘されたときの恥ずかしさったら、もう。
わりとよく鼻歌で歌ってた気がします。
間違えていたのですね…
あぁ、思い出したら汗が出る。
胃腸風邪から復活しつつあります。
昨日はポカポカ陽気だったので、体調を整えるためにも思い切って散歩に出かけました。我が家の近くには大きな公園があります。だから、散歩コースになりそうな道がいっぱいです。
でも、昨日は公園を歩く気分ではありませんでした。
もっと知らない道を歩きたい。
行ったことのある散歩コースでは物足りない。
そこで、いつも行くスーパーマーケットの脇道を、ひたすらまっすぐ歩いてみることにしました。地図も見ず、とにかく20分まっすぐ歩いてみます。知ってる道に出くわすかもしれないし、知らない道のまま進むことになるかもしれない。20分経ったら、来た道を戻れば迷子にはならないはず。運よく知ってる道に出られれば、その道で帰ればいい。
思い立ったら即行動。
散歩、スタート!
さっそく、見たことあるけど見慣れない道を進み始めました。坂を上がると、想像以上に見晴らしがよくて気分爽快。まだ家からそんなに離れていないのに、知らない家が建ち並んで新鮮な気持ちになります。静かな住宅街なので、写真を撮るのは憚られました。そのまま進みます。
見知らぬ方向に延びている道。
急に出現する、傾斜のきつい上り坂。
整った路面もあれば、ぼこぼこ道もある。
思わぬタイミングで出くわす、見慣れた風景。
何だか、人生みたいに感じました。
分かれ道は、選択肢やアイデア。
上り坂は、人生で唐突に訪れる困難。
道の選び方次第で、出会う出来事が変わる。
知らなかったことが、これまで蓄積した知識とつながって、物事への解像度が高まる。
そんなことを考えながら歩いていると、良く知っている大通りに出ました。知らない道がこんな場所につながっているとは思いもよらず、思わず後ろを振り返ってしまいました。確かに私が歩いてきた道が、そこにあります。
自分の足で、歩いてきた道です。
すると、歩いてきた道に不思議と愛おしさが湧いてきました。道が愛おしいだなんておかしな話だけど、自分の力で進んだ道そのものを、愛おしく誇らしく感じました。
よく人生は道に例えられます。
本にもなっているぐらい。
松下幸之助さんの『道をひらく』が有名ですね。
知らない道を歩いたら、人生が道に例えられる理由を改めて体感しました。確かに人生と道は近いものがあります。
道の進み方や選び方は、まさに人生そのもの。
万が一間違えても、来た道を戻ってこればいい。
進んでみたら、案外いい道かもしれない。
進んでみないと見えない景色がある。
知らない道を散歩しただけなのに、こんなに人生に思いを馳せるとは思いませんでした。好奇心だけで進み続けた散歩から、たくさん学びを受け取りました。同時に、不思議と心の元気を取り戻したようです。
気付いたら、歩き始めて30分経っていました。
楽しい時間はあっという間です。
あわてて私は家路につきました。
また新たな道を開拓しよう。
知らない道へ進むワクワクを忘れずにいたいから。