学校に行かないという選択。こどもたちが、地域資源を開拓する。#04「Win-Winの関係性」が巡る社会への一歩。
地域資源を活用するこどもたちについては、noteにも書かせていただいています。私も、日々、自分を耕しつつ、地域資源として子どもたちに活用される大人になりたいと思っています。
地域資源とは・・・・地域資源とは、自然資源のほか、特定の地域に存在する特徴的なものを資源として活用可能な物と捉え、人的・人文的な資源をも含む広義の総称。
まんえん防止措置宣言中、あらゆる公共施設が臨時休館となり、長男が足繁く通う施設も2ヶ月ほどお休みになりました。
7月半ば、約2ヶ月ぶりに開館。
「久々に開館する日は、開館時間前に入口で待ってて、みんなに会いにいくんだ。」と長男。
生き物が好きな彼は、「人間が面倒臭い」といいつつ、こうして人間関係を構築する経験をさせていただいているのだと思います。
ホントにありがたいことです。
さて、この公共施設にも、個性豊かな職員の方々がいらして、長男とそれぞれの距離感で関わってくださっています。親しく関わってくださる方もいれば、程よい距離で関わってくださる方もいる。
私は個人的には、それでいいと思いますし、その方が良いと思っています。
人との関係性って、それぞれだから。
長男はそれを学ぶ機会を得られてラッキーだと思います。
先日、スタッフの方の一人が、こんな事を話してくださいました。
「この前、Kちゃんのことを、上司に〈部外者なんだから〉と言われて、腹が立っちゃいました。自分たちはKちゃんから色々受け取っているし、お互いWin-Winの関係でいいじゃないか、と思うんです」
私は「息子の事で嫌な思いをさせちゃいましたね…」とお伝えしましたが、このスタッフの方のお話が嬉しかったのです。
この施設では高校生以上でないとボランティア登録が出来ません。
長男は小学生ですから、登録できないわけで、まあ、実際に部外者です。
本人もそれはどうにも変えようのない事柄として、静かに受け入れているようです。
それなのに、顔を出すと喜んで受け入れてもらえる。私から見たら、既にWin-Winを超えて、長男は多くを受け取り、学んでいると思うのです。
組織の大変さとか、そういったことも感じているようです。良い社会勉強です。
彼が、もし、将来なんらかの組織に入り仕事をする事があるのなら、「あぁ、組織ってそういう部分があるよね〜」と受け流したり、どうその中で働くかを自分なりに考えられると思うのです。
一人の学校に行かないという選択をした小学生が、地域に出向いた事で、関わった大人が本当の意味での「Win-Winとは何か」を考えてくれる。
特別なことをしなくても、「学校に行かないという選択がある」ということを、長男や二男が体現することは、大人の脳内変換を起こす一つのきっかけになり得るのだなぁ…と実感した出来事でした。
そして「Win-Win」を意識しなくても、誰もが何かしらを受け取っているのだということを自然に感じられる、よい巡りの環が出来ていく世の中へと向かうといいな思うのです。
こどもたちがその環をゆるやかに巡らせてくれているのを身近に感じられる。
そんな日々はとても贅沢です。