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終わってしまったカードゲームの思い出を語る。 金色のガッシュベル!!THE CARD BATTLE 編

  今までいろいろなカードゲームを遊んですごしてきたけど、その中には今ではもうサポートを終了してしまったものもいっぱいありました。そんなカードゲームたちの思い出について語りたいという自分語りの記事でございます。当時を思い出して懐かしんでくださる方や、カードゲーム業界の歴史の一抹の資料として読んだくださる方がいれば幸いです。

金色のガッシュベル!!THE CARD BATTLEとは

   現在も続編が続いている雷句誠先生の大人気漫画『金色のガッシュベル!!』を題材としたカードゲームで、バンダイのカードダスシリーズとして2003年頃から販売された。
  金色のガッシュベル!!THE CARD BATTLEの最大の特徴は、カードファイルにカードを収めた状態で対戦をするというところにある。原作に登場する魔本に見立てたカードファイルに、プレイヤーは順番を考えながら、好きなように32枚のカードを挿入してデッキを完成させる。その『魔本』を先頭から順番に1ページ1ページめくりながら、呪文やパートナー、イベントカードを駆使して対戦をしていき、最終的にページを進めなくなった方の負けとなる。
  このカードファイルを使うという前代未聞の遊び方と、シャフルなどの運要素が殆ど無いというゲーム性は、現在においても類を見ないものとなっており、サポートのなくなった現在も原作ファンのみならず、多くのカードゲーマーから愛される作品となった。 
  

作品内アイテムに憧れて

  実はスナガガが人生で初めて漫画の単行本を全巻揃えた作品が『金色のガッシュベル!!』だった。なんとなく買った1巻から最終巻まで欠かさず発売日に買うほどにはファンでありました。そんなガッシュベルを愛して過ごした中学時代、おそらく全てのガッシュベルファンがしたであろう妄想をスナガガもしていた。それが、「魔本を手にしたらどうするか?」だ。
  きっとそれは人それぞれで、受験中のスナガガは魔本を手に入れて楽して生きてぇなぁとか、チェリッシュのパートナーになりてぇなぁとか、考えていた。

   そんなときに自分で魔本を作れて、パートナーの魔物も選べてしまうカードゲームが発売されるというニュースを耳にした。ほとんど発売日と同時に買いに行ったのを覚えている。そして念願叶って手に入れた魔本に、スターターのカードたちを入れて魔本を完成させる。そして最後に事前に手に入れていたサンデーの増刊号についていたプロモーションカード「ガッシュ・ベル」を1ページ目に入れて、オリジナルの魔本を完成させたのだった。
  その夜スナガガは1日中、「ふざけるな!ザケル!」やら、胸に本を抱え込みながら「バオウ・ザケルガぁあああああ!」と叫びまくるという遊びを繰り返した。

  つまり何が言いたいかと言えば、作中のアイテムを再現したデザイン性と、アニメイラストだではなく雷句誠先生のイラストをふんだんに使ったこだわりは、ファンアイテムとしてそれだけでも価値があるものであったとスナガガ思っています。

運要素のないゲームのデザインは難しい

  ちなみに金色のガッシュベル!!THE CARD BATTLEはスナガガは遊んだことはなかった。兄弟で赤い本と黒い本を持っていたけども、前代未聞未聞のゲームデザインの前に、ルールを理解できずにいたのだ。

 なので現在30代スナガガ、ゲームボーイアドバンス版の金色のガッシュベル!!THE CARD BATTLEを遊んでみる。

  しっかりルールを遊んで理解してみると、意外と楽しい。原作さながらの術カードの応酬はキャラクターゲームとして面白い。カードファイルを使ったデッキ構築も、なるべくムラのないページ構成にするか、ハマったら強いコンボを仕込んだデッキ構築にするか、今までに考えたことのないデッキ構築が新鮮だった。さらにはシャフルのないゲーム性が故に、対策に対策を重ねれば倒せない敵はいないので、研究のしがいも感じられた
  
  楽しくゲームを進めていくと、途中で雲行きが怪しくなる。あれこのゲーム、術カードがめちゃくちゃ弱いのか?…。金色のガッシュベル!!THE CARD BATTLEには「かばう」というアクションがある。ダメージを受けたとき魔物で庇えば2回まで魔本へのダメージを受けずに済ますことができる。なのでコストを払って2回術カードを撃っても、ノーコストの魔物カード1枚で防ぎ切る事が出来てしまうのだ。さらには意外と簡単に回復できるカードがあるので、ダメージを与えられる気がしないのだ。

魔物の戦いにはナオミちゃんの協力が不可欠

   調べてみると意外と根深い問題となっていたようで、「かばう」に加えて、術カードを無効化するカードもたくさんあり、術カードがほとんど通ることがないような環境になっていたらしい。対策カードなどもあったものの、ゲームデザインから逸脱した現状のルールを修正すべく、真ルールなるものがのちに登場した。

 ともあれそれがわかれば、その環境に合わせてカードゲームを楽しむのがカードゲーマーだ。序盤は壁を作り、後半は『バオウ・ザケルガ』を以下の通すかということに特化したデッキ構築とトライアンドエラーでゲームを楽しむことができた。少なくとも他のカードゲームでは味わうことのできない新鮮さがあることは間違いないので、気になる方は中古ショップへ行ってみては如何だろうか?

チャンスはまだきっとある

  真ルールへの変更やアニメの終了も重なり、金色のガッシュベル!!THE CARD BATTLEは終了に向かう事となった。しかし金色のガッシュベルはまだ終わっていない。現在も『金色のガッシュベル!!2』が連載中だ。そして多くのカードゲーマーに『金色のガッシュベル!!THE CARD BATTLE』について知っているかと聞くと、ほとんどのカードゲーマーが知っている答えるほどに記憶に刻まれている。この異端のカードゲームが復活することになれば、その話題性は十分だろう。いつかこの異端のカードゲームが復活するチャンスがあることを祈りたいと思うスナガガでした。
  

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