主役
どうやって乗り切っていたか……
フッと、苦笑い。
自分の姿を思い出し、馬鹿げてて、可笑しくて。
あぁ、そんな風に考えていたなぁ。
自分へ暗示して……
フッと、また笑った。
“私は女優“
考えた末に、覚悟して足を運んだ。
これから私が働こうとしている場所へ。
こうでもしなければ、今ある自分は多くを稼げない。
私は二十歳を過ぎたばかり、まだまだ子どもな自分で……
世間を知らない、何もできない自分に、
何ができるというのだと、苛立ちを感じていて……
家族の生活を支えるため、
自分を生きていくために、
働きたくもない場所へと、踏み込む決心をした。
店の黒服の男性が、私に尋ねた。
「うちの店は、イベントでランジェリーやバスタオル姿で接客しますが、できますか?」
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