先日温泉宿に行ってきた話の続き(ごはん編)
今回はごはんについて書かせてもらう。今回は夕食朝食付きのプランにした。結果論だが近隣にはあまり飲食店がなく、判断としては正解だった。そして何よりごはんが美味しかった。順を追っていなり寿司から話す。
この宿にきて最初に口にした食べ物はいなり寿司。2つ前の記事にも書いたウェルカムいなり寿司だ。私は家でいなり寿司を作るほどいなり寿司が好きだ。毎回それなりに考えて作っている。今回頂いたいなり寿司は、正直お店でいなり寿司を食べた経験少ないこともあるが、簡単にランキング上位に入るほど美味しかった。そしてその時点で夕食は期待ができた。
いざ食事のために会場に向かうと豪華な料理が用意されていた。前菜、お造り、台物、焼き物。どれも美味しそうだ。特に目を引いたのは鮑ステーキ。何度か食べたことはあるが、毎回高級食材という知識や見た目のインパクトに気圧されている気がする。そして経験上食べづらい。殻から剝がすのに一苦労するのだ。今回もやはり苦労はしたが、とても綺麗に剝がすことができた。人間とは何事も苦労と経験だなと思う。そんな鮑は言わずもがな、美味しかった。皆様もご存じだろう。
しかし私はそれ以上に台物の三河秀麗豚ハリハリ鍋が気に入った。三河秀麗豚、エノキ、水菜、豆腐が入っていて、お好みで蜜柑胡椒を付けて食べるといった一品だった。どの食材も蜜柑胡椒とマッチしてとても美味しかったが、それを成立させる出汁が素晴らしかった。何度も何度も出汁を掬って口に運んだ。温めるのに使った青色固形燃料の香りがなければ、料理長を呼んでいただろう。(冗談です)
その後地魚の姿煮としてカサゴが届いた。彼女は魚を食べるのが苦手なため、煮魚の骨に苦戦はしていたが美味しいと言っていた。
会席が終盤に入るとペースは一気にトップギア。天婦羅にご飯、味噌汁、香の物。そして今夜のメインディッシュ、飛騨牛A5等級ヒレステーキが一気にやってきた。
筋トレを始めて以降、揚げ物を避けているので美味しさより罪悪感のほうが強かったが、塩で頂く天婦羅はとても美味しかった。ダイエットをやめたらまた天婦羅を食べたいなと思った。
そしてA5ステーキ。その名に恥じぬ霜降り肉は美しかった。しかしダイエット中なので気になるのは脂質。私の思考が食事を台無しにしている。残念な人間だ。しかし全部頂いた。赤身以外の牛肉は久しぶりだったが、あの口の中でとろける感覚は罪悪感すら吹き飛ばしてくれた。肉の焼ける音も香りも全てが重なって最高のひと時を演出してくれた。
デザートも届いた会席はかなりのボリュームだった。彼女は食べきれそうになかったので罪悪感の少ない煮魚を手伝ってあげた。
ここまでボリューム満点な高級会席を提供してくれたのに、この旅館はさらにおまけを用意してくれていた。夜食にミニラーメンを振舞ってくれたのだ。専用の会場で時間限定で魂の塩ラーメンが頂けるのだ。旅を、宿泊を最大限に楽しむためにはこのミニラーメンも欠かすことができないだろう。脂にやられた彼女を誘って頂いたラーメンはもう少し空腹ならもっと美味しかっただろうと思った。これは本当に申し訳ないがお腹いっぱいだったのだ。
お腹いっぱいな中大浴場で疲れも取ってその夜はとてもぐっすり眠れた。
食事は金銀銅。夜がプラチナレベルだったことを考えると、朝はかなりさっぱりな銅だったが、ボリュームがあるのに低脂質高たんぱく。気持ちのいい朝食は、普段に比べたら余裕で金メダル級だった。
今回の旅館での食事は、まさに贅沢なひとときでした。いなり寿司から始まり、豪華な会席料理、さらには夜食のミニラーメンまで、すべてが私たちの心と体を満たしてくれました。一品一品にこだわりを感じられ、旅館の努力をひしひしと感じました。
次回、この宿を訪れるときはどのような料理が待っているのか、今から楽しみでなりません。美味しい料理と心温まるおもてなしを期待して、再びこの特別な場所に足を運びたいと思います。