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噛みあわない会話と、ある過去について 辻村深月 読書感想 (それといちばんすきな花)

短編集

それまで付き合いがあった人
過去に関わりがあった人
現在も上手く関係を繋いでいるとは限らない

過去に対応していた時、冷たくしたり、馬鹿にしたり、笑いものにしたり。
そんなのが現在に跳ね返ってくるのが二本
ラストのは全く自分悪くないの結論出していて、怖かった
人は年を取ったら丸くなるというが、省みない人もいる
むしろ年取っても意地悪な人いるし
子どもの頃からこういう思考だったのだとよくわかる

ママ・はは はちょっと不思議な話

一番最初のサークルの中で女子から男とは見られないけど、友人として好かれていた人が結婚する話 これが一番面白かった
相手がやべー人で、女子は婚約者が嫌な思いをするから僕に連絡しないでねと言われてみんなが戸惑う
絶対にあの婚約者の入れ知恵だ、と憤慨するけれど、結局みんな彼が今まで恋人がほしいと知りつつも、誰もその存在になろうとしなかったわけで。
そりゃ問題を起こしたとしても、彼にとってはその婚約者が一番で、それまでのサークルの友人(女子たち)の意見なんて知ったことないわな
自由に遊びにも行けないの?とか、周囲でひそひそされてたとしても、本人が進んでそうしているのなら意見を言うのは間違っているんだとハッとさせられる
こういうの、目を覚まさせてあげなきゃ!とムキになる人もいるけど、じゃあ結婚が駄目になったらあなたが責任とって結婚してくれるの?と返したら黙ると思う
DVされたと本人が逃げたいと訴えているなら助けるべきだけど、そうでないのならもう付き合いを断つのも仕方なしと受け入れるしかない
いつまでも仲良しグループでいられないんだから。
とはいえ、ずっと文句言う人もいるでしょう
面倒だなと思っても流すのが正解
正面切って間違いを正そうとしたら、敵となるのは助言した人となり、色々言われる的になるのを覚悟するべき

さてこの話を読んだ直後に、放送中のいちばん好きな花の1話をたまたま見た
親友(男)が結婚するからもうカラオケとか行けなくなったと宣言された子のエピソードをやっていた
一方的に切られて納得いかないと色々語っていたが、上記の話のように親友(男)はこれから人生を歩んでいくパートナーの気持ちを優先したというだけだ
夫婦の溝が出来る前にリスクを回避しただけ
だって親友は人生になんの責任も取ってくれないのだから。

いちばんすきな花に異性に男女の友情が成立するかと公式に書かれているけれど、成立はしても、そのパートナーまたは恋人が許せるかどうかで続くか続かないかは決まると思う
もしくはお互いに大切な異性な友人がいる同士なら、うまくいくでしょう



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