殺した夫が帰ってきました 櫻井美奈 読書感想
暴力的な夫から逃れるために山で突き落として殺した。生きているはずがない。
しかしストーカーに襲われかける前に助けてくれたのは、殺したはずの夫だった。
少し前のドラマで私の夫は冷蔵庫に眠っているというのがあった。
DVに悩まされて、つい夫を殴って殺してしまう。死体は隠した冷蔵庫にあるのに夫にそっくりな人が帰宅して、という内容。
序盤はそっくりな展開。
死んだはずの夫にそっくりな男は何者かと疑いながら同居が続く。
大体想像するのは双子説。ありがち。
別人とわかっているのに殺したという後ろめたさから警察にも誰にも相談出来ない。
記憶喪失と言っているが本当なわけがない。そしてどうやら警察の知り合いと喋っているのを目撃してからますます疑心暗鬼になっていく。
ちょくちょく挟まれる過去編がラストに繋がり、そういうことか、と手を打つ。
殺した夫が何者か、というよりもこっちが驚きの真実。
ネタバレになるのでそこは語らない。
この場合、どの程度の罪になるんだろう。
殺意はなかったと思ってる。記憶が戻ってもきっとその結末になると信じたい。