おはようおかえり 近藤史恵 読書感想
奔放な妹つぐみと違い、特になにもないと和菓子屋を継ぐための人生を歩む小梅。
ある日、つぐみの身体に亡くなった曾祖母が憑依する。
曾祖父は浮気相手の家で亡くなった。自分が書いた手紙をその浮気相手が持っているはずだから取り戻したい。
嘘を言っているようには見えない様子に小梅は協力することに。
姉と妹との差の話かと読み進めていたら曾祖母が妹に憑依とかちょっとファンタジーが入っていた。
容姿も良く自分の好きなことに打ち込んでいる妹へのコンプレックス
曾祖母の浮気相手へ当てた手紙の中身
父親が在日韓国人二世ということで和菓子屋という仕事を続けて良いのかというもやもや(小学生の時に言われた韓国のお菓子もおけばいいのに、は悪気のない言葉とは思う。日本のお菓子売るのはおかしいって言われたわけじゃないんだから。けどずっと引っ掛かっていたんだろうな)
ゲイだと告白して来たカレー屋の彼
色々詰め込んだりして散漫的とか唐突にも感じる部分もあったかな。
いないことにされてる、という怒りについて。
プライベートに踏み込んで来て、「ゲイとかわざわざ言わなくてもいい」
ゲイというのを見たくない、いないことにする人。
そんなこという人こそおかしいし、今後付き合う必要なし。自分の望み通りの言葉じゃないと拒絶。よくあることです。
それでも言われた言葉に傷つくわけで。
小梅とつぐみは距離が空いていた方が仲良く出来そう。
仲が悪いわけではないし喧嘩するほどではないけど、ほど良い距離にいるべき姉妹だなとは感じた。