六畳間のピアノマン 安藤祐介 読書感想
パワハラでブラック企業 上司は洗脳のような説教
ピアノマンの六畳間という動画を投稿していた夏野は辞める前に自殺してしまう
パワハラの言動を集めながらも間に合わなかった大友
止められなかったと悔やんだままの村沢
三人が美味い美味いと飲んでいたビールを出した居酒屋の店員
夏野の父親
自殺直前の通報に間に合わなかった警官
第一発見者の女子高生
オムニバスの連作
まず最初にパワハラで自殺してしまう夏野の話がかなりショッキングなもの
ブラックもブラックな企業 さらに上司が非人道的で怒りとこんな人でもいそうだなという恐怖とやり切れなさが渦巻く
当然というように死ねという言葉が出て来る 辞めるといえば罵倒 他所でやっていけるわけがないと人格攻撃
今、同じような目に合っている人はこれを読んでほしい
「今の会社からは、すぐにでも逃げ出すべきです。ここでだめなら何をやってもでだめなんて、全くのでたらめです。どこへ行っても、やり直しはいくらでも利きますから」
なかなか気付かない人もいるけど、ここを辞めたら次なんてないぞという脅し文句 絶対に嘘です 耳を傾けないでください。
「寝る間もないほど酷使され、人格まで否定され、何のために仕事しているか分からなくなったら、耐えられるか。追い詰められると、逃げ出すという選択肢も思い浮かばなくなるんじゃないか」
判断を失うのは、睡眠を奪われているからじゃないかと思う。
洗脳の手口ですからね。疲れていると思ったらまず寝て、それから考えるべき。誰かに相談しよう。睡眠が足りないとそれも忘れてしまうのかな。辛い。
最終章でピアノ・マンが爆音で流れたのを読み、涙が出た。
理不尽な環境にいる人達が無事に逃げ出せますように。
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