展望塔のラプンツェル 宇佐見まこと 読書感想
こども家庭支援センターから移動することなく勤めている悠一。
冷静な態度にこの仕事に熱を持って動いている志穂は不思議に思っている。
壮太という子供が園にも来ずに姿も見かけないので心配している。
他にも問題を抱えている子供達が沢山いる地区。
そんな中、フィリピン人の母を持つ海と、兄に虐待をされている那希沙は言葉を発さない子供と遭遇する。
とても重い内容
悠一・志穂
海・那希沙
そして不妊治療に悩む郁美
この視点から話が進められていく
那希沙の兄からの虐待が酷過ぎて読み進めていくのが少し困難だった
こんなことあるのって思う人もいるかもしれないが、実際の事件で肉親からというのもある
しかも警察に話したくないというので兄は罰せられないし、家族も止めない
どんどん悪い方へと転がっていく
郁美は不妊治療で躍起になり、追い詰められていく。
夫は最初は強力的だったが郁美の必死過ぎる様子にだんだんと引いていくのが伝わってくる。
そんな郁美は虐待をされているような子供の様子に気付き「見張り」を始める。
子どもが欲しいと望んでいる人がいる
しかし切望しても叶わない願い
その人たちからしたら虐待親なんて信じられないでしょうね
しかし虐待親だとしても子供は親といるべきだと主張する人がいる
子どもと親を引き離すことが正しいことなのか
ラストには大きな驚きが待っている
沢山の子ども達の未来に希望があってほしい そう願うしかない