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美容院を探し求めて
ここのところ美容院ジプシーだった私。
余程のことがない限り、一回きりではなく何度か、何年か通うのですが
・何枚も画像を持っていって具体的にイメージを伝えてるのになぜか毎回「…?」という仕上がりになる
・通うにつれて親しくなるのはありがたいけどだんだん話が長くなって施術が雑になる
・付き合いが長くなるにつれて逆になんか気を使う
大体こんな感じでいつもフェードアウトする事が多く、今回も先の理由で2年通った美容院を去る事になったのです。
何気なく選んだお店
自分に合った美容師に出会うのは本当に難しい!日本でコンビニよりも件数が多く、その中の一店舗、さらにその中の一人に出会う。しかもそんなに頻繁に行く場所でもないし、一回につき担当してくださるのは大体一人。そうなると本当に奇跡が起きないと出会えないと半ば諦めモードでした。
とはいえ美容院に行かないという選択肢はないので、ネットで探して、見つけた候補のうちの一つのお店へ行く事にしました。最初からカットはちょっと怖いのでカラーだけ。
担当してくださったのは金髪のばっちりメイクでまさに今ドキの20代!という感じの女性Aさん。プロフィールには男性の似合わせカットが得意との事。
自分に合った美容師を見つけるポイントの一つに、「ファッションや髪型などが自分の好みの人」というのがあるそうです。同じ様な服装をしている人は自分と感覚が似ている傾向にあるため、好みやイメージをよく理解してくれる確率が高いのだそう。そこからいくと、ああーこれは私と違うタイプの人だなーと思いながらもいざ、カラー開始。
お任せしてみると。
あまり外見や年齢でどうこういうのはよろしくないのですが、見た目の華やかさとその若さから想像しなかった落ち着いた話し方で、作業のひとつひとつがとても丁寧でした。
それに加えて、髪の触り方に気を遣ってくださっている感じがとても心地が良かったのです。
「塗る」という単純作業に、割と力加減を忘れてしまう方が多い気がしていたのですが、その後も力の入れ方もずっと変わらず、手早くカラー剤を髪に塗っていきます。
シャンプー、最後のセットまで丁寧で気持ちがよく、「Aさんならこれからもお任せできるかも!」と思い、通う事に決めたのです。
それから私は担当をAさんにお願いし、続けて3回お店に足を運んだ時の事。
アホ毛に悩んでいると話したら、色々と対処法をわかりやすく教えてくれた後、ヘアオイルを提案されました。
加えてAさんの様にブリーチした髪など痛みが激しい場合はヘアミルクの方が良いという事もアドバイスされ、そう言われて鏡越しにAさんを見ました。けれどAさんの髪はストンと落ち着いていてとても傷んでいる様にみえなかったので、思わず
私「でもAさん、髪とてもキレイですよね」
というと
Aさん「美容師ですから。私の髪が傷んでいたらお客様に信用してただけないですよね。」
と。
この一言で「ああ、だから私はこの人に魅力を感じたんだ」と納得した瞬間でした。
プロであるという事
私の中のプロの定義は、資格や肩書きの有無に関わらず「ひとつの物事に誇りと責任を持つ事」だと思っています。
世間一般的に、美容師さんは免許を持っている時点で全員プロではあります。
ただ申し訳ないのですが、これまで会ってきた美容師さんで「プロだなー」と思った事がありませんでした。
ですがAさんの丁寧さや心遣いを通して、彼女が持っている「美容師のあるべき姿」に、プロ意識を持ってしっかりと持って向き合っている姿勢を感じました。
そうでなければ、さらっとあんなことは言えないし、カラーやブローという比較的難易度は低く、おざなりになったしまいがちな技術にこれだけの差は出ない。
その姿に自分の襟が正される思いでした。
そしてようやく自分に合う美容師さんに出会えたのでは…!?
この美容院がジプシーの終着点になりそうで、とても嬉しいです。
なにより美容師さんとの相性って話が弾むとか、なんか良い感じに仕上げてくれるとか、気が置けない関係だとかそういうものかと思ってたのですが私の場合、結構根っこのところからこだわるんだな〜と自分の判断基準に発見と驚きを感じた出来事でした。(笑)