見出し画像

生命賛歌の物語 (2024.12.30〜2025.1.5)

12.30(月)
11時から美容院。急に髪をバッサリ切りたくなり、5年ぶりくらいにショートカットにした。色も明るめの茶色に。髪をバッサリ切ったり染めたりするのはだいたい冬だ。気持ちが沈んでしまうので、気分をガラリと変えたくなる。仕上がりは大満足で、鏡を見るたびに嬉しくなる。
パートナーと待ち合わせて図書館に行く。先週の日記を書いてnoteにアップした。疲れて集中が切れたとこで帰る。
夕食はおかずのあり合わせ。しかし、食べようとした瞬間、食欲がなく気持ちが沈んでいることに気付く。食事はやめて暫く横になる。SNSを控えた方がいいな、とふと思う。特にXでは、楽しい交流もあるけど、見たくないものが見えることもある。ゴタゴタを見かけてしまって、疲れたな、と思う。
『庭に埋めたものは掘り起こさなければならない』(著:齋藤美衣) を読了する。

冒頭の措置入院の顛末や描写が『夜と霧』を思い出させた。精神科医療の是非はともかくとして、考えさせらる内容だった。著者の体験はASDであることや思春期の白血病闘病から摂食障害、自殺未遂まで、ずっと壮絶なものだ。その中で短歌に親しんでいた彼女は、感受性も言葉選びも抜群によく、「よくこれを言葉にしてくれた」と思える文章が沢山あった。「共感した」などと言うのはおこがましいけれど、自分の中でうまく表現できなかったものが言語化されていた感覚だ。それで生きるのが楽になるわけではないと著者も言っている。けれど、言葉にできることはそれだけで強みを持つと思っている。


12.31(火)
朝起きると、パートナーが寝たまま私の名前を呼び「喉が痛い」と言った。こういう訴え方は珍しい。なんかいつもと違うな、と思っているうちに、咳が出て、顔色がおかしくなって、昼過ぎには高熱を出した。インフルかな。やだな。とりあえずポカリやら何やらを買いに行く。
本人は「食べる!」と言い張るので、年越し蕎麦のつゆを作る。本当はパートナーの作った美味しいのを食べたかった。

私渾身の鶏蕎麦つゆ

自分で作った蕎麦はそれなりに美味しかった。パートナーはやっぱり食欲がないらしく少量しか食べられず。
私も昼頃からしていた頭痛が酷くなり、バファリンを飲んだ。紅白歌合戦を聴きながらうとうとする。B'zと米津玄師を見られて満足。
ゆく年くる年を見る。これを見ないと年が納まらない気がする。


2025.1.1(水)
0時になり、明けましておめでとうとパートナーと言い合う。1時頃就寝。
初日の出のために6:30にアラームをかけたけれど、目覚めた時から偏頭痛が酷く起きられず。昼頃に起きる。昨日も偏頭痛だったのだろうか?偏頭痛薬を飲む。
昨日の蕎麦つゆの残りでお雑煮を食べて、また眠る。
夕食はおせち。日本酒と。パートナーは高熱が出ていたが、ロキソニンが効いて夕食時は元気。

2024年のベスト本10冊を書き出すなどした。基本的に自分に身近な内容のものが刺さったんだなと思う。

読了順 すべて日本の著者だった

風呂に入りながらメンタルのつらさを感じる。早めに23時に就寝。昼間あんなに寝たのに、コロリと眠る。


1.2(木)
2時頃に目覚める。また偏頭痛。薬を飲んで眠る。8時くらいに起きて、テレビで箱根駅伝をつけた。その音声を聴きながらまた眠ってしまう。頭が痛い。
11時頃に起きて、パートナーがインスタントラーメンを茹でてくれた。パートナーは微熱が続いている。私も頭痛で、何もやる気が起きない。
夕方にメンタルがとてもつらくなる。ろくにパートナーの看病も料理もできず、新年なのに家の中はぐちゃぐちゃ。病人を横にして泣くなんて、と思いながら号泣してしまう。パートナーが熱を出しているのも、私が12月に心労をかけたせいではないかと、どんどんネガティブ思考になる。こんなんで生きていけるのかと自信を無くす。
頭が痛すぎて、また薬を飲む。とりあえず、何か作ってあげなくては、と思って、卵雑炊を作る。ふたりで食べた。パートナーがもりもり食べてくれたので安心した。
夕食後頓服薬を多めに飲んだ。すると、さっきまで何をそんなに悲しんでいたのかわからなくなるくらい、楽になった。早く飲めばよかったね。


1.3(金)
今日は頭痛なし。パートナーの熱も落ち着き、久々にカフェに行く。
夕方にはまたメンタルが落ち込んできたのでさっさと頓服を飲む。
夕食を食べながら、録画してあった100分de名著『有吉佐和子スペシャル』を見る。とても面白かった。有吉佐和子は『非色』が大好きだ。『華岡青洲の妻』も『青い壺』も読みたくなった。『恍惚の人』は読んだことがあったけれど、私はモロに介護士視点で読んでしまったので、生命賛歌の物語だったのだと改めて知り胸に迫るものがあった。
そのままその日放送の『100分de筒井康隆』も見る。こちらも面白かったけど、正直、とてもついて行けない世界観だと思った。私みたいな人間は読んだらメンタルがやられそう。すっかり怖くなって、その後ひとりで風呂に入るのも怖かったし悪夢を見そうだと思った。パートナーが筒井康隆が好きで紹介された本も何冊か本棚にあったけれど、読める気はしない。良かったのは、「家族」に対して自分が抱いていた苦しい幻想が崩れたこと。「家族」は皆、どこか病んでいるのかもしれない。幸せかもしれないし素敵かもしれない。だけど家族という近しさは、常に危うい。私はもうすぐパートナーと結婚して家族になるけれど、そのことを忘れてはならないように感じた。


1.4(土)
朝、パートナーの熱がぶり返す。さすがに続きすぎなので病院受診。結果、インフルエンザだった。部屋が狭いので生活空間を分けようがないし、なんなら感染対策もガバガバで同じベッドで寝ていたのに私には感染らなかった。
今日も夕方にはメンタルが落ち込み頓服を2回飲む。
『光る君へ』の録画を2話見た。
21時からは『新・暴れん坊将軍』を見た。おそらく視聴者が『暴れん坊将軍』に求めているすべてが描かれていた。それでいて現代風刺みたいなネタも挟まれていて面白く、ゲラゲラ笑いながら見た。松平健ありがとう。71歳、身体能力がすごすぎる。


1.5(日)
朝起きてパートナーの顔を見ると、久々に顔色が良かった。熱も下がり、本人も「元気だ!」と言う。引き篭もりすぎてメンタルがのほうがやられそうなので、宮ヶ瀬へドライブに出掛けることに。
久々のちゃんとした外出で、景色が新鮮できれいに見える。

きらきらの湖面がきれい
お弁当 公園のベンチ席で

外出して楽しかったためか、今日はメンタルが落ち込まなかった。
20時から大河ドラマ『べらぼう』を見る。OPクレジットに「愛希れいか」の名を見つけテンションが爆上がる。喜んだのも束の間、その役は重要ながら早々に退場。最近の大河は第1話で主人公の喪失を描くのがトレンドなのか。全体の感想としては、テーマに対する興味が薄いのと、吉原が舞台だから仕方ないとはいえ、女性がモノ扱いされて虐げられているのが前提の世界観を見続けることができるだろうか…と、すでに挫折の予感がしている。



いいなと思ったら応援しよう!