人と野菜を立派に育てた、おじぃちゃんへ。
野菜たち
あなたが一生懸命育てた野菜や果物が、
今か今かと収穫の時を待ってます。
今どこにいますか。ついさっきまでいたのに。
痛む足をほって、畑に座り込んでもくもくと働くあなたの背中を探しています。
お土産に果物をもらったよ。大事に食べるね。
火葬場にて
あなたの子供や孫や、
あとは私もよく知らない親族の人達が
寂しいね、寂しいねと言いながら
数の足りないお弁当をつつきあってます。
あなたの曾孫や
あとは私もよく知らない親族の子供達が
元気いっぱいに追いかけっこをしてます。
テンションMAXで息を切らし絶叫しながら
そこらじゅうを駆け回ってます。
大人がすすり泣きしながら骨を拾っている横で
女の子が声高らかにトトロのさんぽを歌ってる。
几帳面で厳格な人だったけど、叱らずに
元気やなぁと微笑んでくれていますか。
こういう時は無邪気な子供がいてくれるだけで
随分救われるね。子供はやっぱり希望だ。
バタバタで賑やかなお別れの時を過ごし、
野菜も人も愛情いっぱいに育ててきた人なんだ
と改めてとても誇りに感じます。
その1人として私もこの暖かい人達の輪にいれることが幸せです。
心配させるのではなく、誇りに思ってもらえるような生き方をしていきます。
長い間お疲れさまでした。
真面目に地道に最後の最後まで働き続けていたね。
ゆっくり、どうかゆっくり休んでください。
大好きなおばあちゃんとはそろそろ会えたかな。
でも、寂しい。たまらなく、寂しいです。