イマーム・ラッバーニー 「真理に至る七つの段階」

サイイド・マフムードに宛てた手紙より
真理に至る道は七つの段階に分かれることについて
ナクシュバンディー教団の導師達は、修行を命令の世界(精神界)から始める。この偉大なる導師達の手法は、預言者の教友たちの手法であり、次のように説明される。「我々が歩む真理に至る修行法はどんなものであれ、人間が持つ七つの心に従い七つの段階に分かれる。」

七つの段階の内二つは創造の世界(物質界)に属し、人間の祖型(カーラブ)に関係する。即ち四大元素から成り立つ肉体と、魂である。残りの五つの段階は創造の世界(精神界)に属し、心や霊、深奥の心(シッル)、深淵の心(ハフィー)、最奥の心(アフファー)と結びついている。この七つの段階を一つ登る毎に、人間と神の間にある10万のヴェールが引き上げられる。「アッラーは光と闇からなる七十万のヴェールに覆われている」とあるように、このヴェールは光であることもあれば、闇であることもある。

命令の世界に属する第一の段階では、神の行為が自己顕現する。そして第二の段階では神の属性の段階、第三の段階では神の本質の自己顕現が始まる。スーフィー修行者の間では周知のとおり、各段階での違いに応じて、七つの段階のうちどの段階でも神への「近接」を完成させるために修行者は自我から離れ、神に近づこうとする。各段階を登り切ったとき、修行者は「消滅(ファナー)」と「持続(バカ―)」の境地によって高められ、選ばれし聖者の段階へと到達する。

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