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去年の今頃は休職してたなあ|1月の振り返り

(※二段落目に映画「PERFECT DAYS」のネタバレを含みます。)

そう、一年前の私は、つかのまの無職を謳歌していた。毎日掃除と洗濯と自炊をして、近所をお散歩して、温度が上がっていく気配のある空気をめいっぱい吸い込んで生きていた。

あの頃の私が今の私を見たら、「えっ?疲れ知らずで働ける元の姿に戻れるんじゃなかったの?」と言うだろう。

今の私は「一度無理をして壊れたら、元には戻れないんだよ。新しい自分のペースを見つけていく必要があるんだよ。」と言うしかない。

言うしかないけど、正直今の私だってそのことをあんまり受け入れられていない。無理できる体が欲しい。思いっきり動かしても疲れない心が欲しい。

精神科医の増田先生がYouTubeで、「仕方ないと思えるようになること」がうつ病などの治療のゴールだと言っていた。

「仕方ない、じゃあそのうえでどう生きようか」とこれからのことをナイスな方向へ考えられることは、確かに健やかだ。

そして1月の私は、そのナイスな方向へ少しずつ近づけている実感があった。そのことを忘れないようにと、振り返りを記す。



やっぱり私は「書く」のが性に合っているらしい

2025年はめっちゃ書くぞ!と意気込んで(以下記事の通り)、元旦を迎え、餅を食べ、初詣に行き、おみくじを引いた。たしか、小吉とか、パッとしない結果だったけど、近所の小さな神社だったから気にしていない(バチ当たり)。

私は意気込むのは得意だが、実行するのは苦手だ。だから今回の「書くぞ!」というはりきりも、ただのはりきっただけのアラサーがいただけになりかねないと思っていたし、それでもいいやと予防線を張っていた。

ところが案外、毎朝のジャーナリングも、毎晩の日記も、日々の行動と感情の記録も、週一くらいでのnote投稿も続いている。

続いているし、なんか、効果がある、人生に。

(すんません興味ないと思うんすけど、) こんな感じで、その日にあった出来事と、Goodだった出来事を3つと、反省点を1つと、その日のメンタルがどうだったかを、『自分軸手帳』のバーチカルに書いている。

これを1日の終わりにやって、記録が溜まっていくことで、「私って毎日結構がんばって生きてんだな」って気分になれた。

私はマイナスな記憶の方が脳に残りやすいタチで、逆にプラスの出来事は1、2の3でポカンと忘れてしまう。だから、嫌なことがあると結構引きずっちゃうし、「なんか最近生きるの難しいな」って気分をまとい続けてしまう。

でもこうして書き起こして客観視すると、ラブリーでハッピーなことだって、日々の中にはいくつもあったってことが分かる。きらきらとか、そよそよとか、色んなかけらを拾って大切に取っておくことができる。

そのおかげか、ズガンと落ち込むことはなかったし、日々を自分のものとして、誰にも取られずに使うことができた充実感がある。シンプルに楽しかったことを記憶に刻めるのも嬉しいし。

あと、仕事でも最近はノートとペンを多用している。

「結局PCに起こさなくちゃだから」と、直接パワポやエクセルに書き込もうとすることが今までは多かったけど、一度紙とペンを使って考えた方が、思考がうまく回せてまとまりも良くて、結果効率が良いことに気づいた。

「毎朝タスクを細かく書き出す」という基礎中の基礎も初心に戻ってやってみると、どれから手をつけたらいいか分からないパニックや、どうやったって間に合わない気がする焦りから抜け出せて、気分が乗らない日でも「とりあえず始める」がスムーズにできるようになった。

1月のテーマは、「書くことを習慣づける」だったのだが、これは華麗なるステージクリアだと言えるだろう。マリオを三角の旗の頂上の丸いところにつかまらせられた、気持ちのいいゴールだ。2月も、穴に落っこちないように、書き続ける。


『今度は今度、今は今』

ある日曜日の夜、映画「PERFECT DAYS」を見た。ひとりで、部屋を薄暗くして、ぼんやりと眺めた。

役所広司がひたすらトイレの掃除をする。毎朝日がのぼる前に起きて、歯を磨いて、小さな木に葉水をやって、玄関から出て外の空気を吸って、缶コーヒーを買って車に乗り込む。そんな日が何度も繰り返される。

途中、姪が突然家を訪ねてきて、自転車で大きな川にかかる橋を渡りながら会話をする。役所広司が会話の中で『今度な』と言い、姪が『今度っていつ?』と聞くと、役所広司はそう言った。

『今度は今度、今は今』

話は変わるが、ミヒャエル・エンデの「モモ」という本を今読んでいる。その中でも、同じようなセリフが出てくる。

『いちどに道路ぜんぶのことを考えてはいかん、わかるかな?つぎの一歩のことだけ、つぎのひと呼吸のことだけ、つぎのひと掃きのことだけを考えるんだ。いつもただつぎのことだけをな。』

私に必要な言葉だ。先回りばかりして、今このときを大切にすることをおざなりにしてしまう。おざなりにしていることにすら気付かなかったりもする。

でも、今度は今度で、今は今だ。

劇中での役所広司は、ブルーカラーで独身で、家は古くて殺風景で、妹は運転手付きの黒光の車で姪を迎えに来た。そして、丁寧に働き、仕事の合間に木漏れ日をフィルムにおさめ、行きつけの居酒屋でお疲れさんと言ってもらっていた。

そしてこの人間の生活には、PERFECT DAYSという名がついていた。

この世界に存在する全ての人生をそのまま肯定する強い意志と、今のどこかに落ちているかけらを拾い集めて生きていくんだよと背中に触れる温度を感じ、夜明けの景色のような希望をもらった映画だった。

はじめて自分の絵を描いてもらった

1月いちばんの思い出といたしましては、その画風に一目惚れして「いつか描いてもらいたい!」と願っていたmiacoさんに人物画を描いてもらったこと。

最初に好きな色味を聞いてくださって、その色をベースにさくさくと我々が紙の中に現れていく様は、見ていてとってもワクワクした。

すごく可愛く素敵に描いていただいて、私も彼も実物のいちおくばい増しでプリティになっている。でも雰囲気は我々のまんまで、すごいねー!と彼と騒ぎながら原宿を歩いて帰ったよき思い出。


やわやわ度は60点でしょう

自分、今年のテーマの一つに「やわやわ」がありまして。

1月は、仕事が行き詰まりったり、やりたいことを済ませられなかったりした時に、「完璧じゃなくていいじゃん、やわやわ行こうぜ」と言い聞かせることができた。困った時の合言葉にするという、はじめの一歩を順調にやれたということだ。

ちなみに結果としてやわやわしていたかは別で、言い聞かせたってカチコチのままだった時もあるし、言い聞かせるのを忘れてしまっている時もあった。

でも、スタートにしては悪くないと思っている。

本当はここで具体的なエピソードを書きたいんだけど、もう眠たいので寝ます。この記事をやわやわの状態で出しちゃいます。やわやわを実践していきます。

まあ今月は体感60点だったってことで、2月の私、よろしく頼むよ。


***

2月のテーマは、「春に動き出すための準備をする」にした。

腸の調子がちょっと良くなかったり、食生活が乱れていたりと、整えたい部分があるので、それを整える。冬眠の期間が終わる前に、たくさん本を読んで、中途半端になっている家づくりも進めたい。体力も少しずつ付けていきたいので、ピラティスをちょっと増やそうかな。

そうして暖かい日々を迎えたら、めいっぱい伸びをして、河原やの山にかけ出したい。人と会って話をしたい。そのために、整えて、蓄える。

よい2月がたくさんありますように。



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