「父親は出産と授乳以外全部できる」はちょっと違うかも知れない
わたしは父親で、どちらかというと主夫のほうで、0歳児の育児をしています。
ここ最近、育児の疲れが身体にも心にも出て、免疫も下がったのか子どもの風邪ももらい、症状が激しく出てボロボロになっていました。
この間、奮闘してくれていた妻にもネガティブなことを言いすぎて、妻が泣きだす始末。最近の自分は、つくづくダメだったなぁと反省しています。
反省する中で、ふと思って、妻と話し合っていたテーマがあります。それは
「父親は出産と授乳以外全部できる」はちょっと違うかも知れない
です。
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違うというのは、行動面ではありません。心理面です。
女性の場合、妊娠から出産まで、身体に様々な変化があります。これは、もちろん想像を絶する苦しみだと思いますが、一方で、新しい命が身体の中にできてこの世に産み出すという、神秘的な作業ゆえのものでもあると、わたしは思います。
一方で、男性は、身体の変化は基本的にありません。女性とは違った、いえ、もっと言えば「心理面で遅れた状態で」スタートするのが、男性の育児だと思います。
ですから、男性は育児をしっかりやろうと思う時、イチから、子どもと女性について勉強しなければなりません。女性の皆さんの苦しみには及ばないかもしれませんが、これはこれで、とても労力を使うのです。
実際、わたしは保健師さんや子育て支援センターにご挨拶し指導を受け、育児本やネットの記事を読み漁り、果てはSNSに出てくる家事育児をしない旦那さんの悪口まで、勉強と思って読んでいました。
そんなわたしが一番学びにくいと感じているのが「子どもを可愛がること」です。わたし自身、産まれてきた赤ちゃんのすべてを無条件に可愛いと思うまでには、時間がかかりました。目の前の育児と、妻のサポートをこなすのに必死で、赤ちゃんの可愛さに、目を向ける余裕がなかったのです。
その結果、赤ちゃんを可愛いと思えない時期が続き、そんな自分をダメな父親とジャッジし、気持ちも落ち込み、疲れも出て、ボロボロになってしまったと、振り返って感じています。
ですから「父親は出産と授乳以外全部できる」というのは、行動面ではそうだけど、心理面ではそうでは無いと、わたしは感じるのです。
わたしの反省点は、そんな父母の違いを理解せず、気持ちの面も含めて母親になろうとしたところだと思います。生物学的な性が違うのだから、子育ての最初のプロセスが違うのも当然。わたしは、無理なことをしていたんだと思います。
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今、わたしは「母親の心理的変化に父親が追いつこうとするのは無理」と思い直し、一歩気楽な育児を心がけ始めました。
もし、真剣に育児に取り組んでいる父親の皆さんがこの文章をお読みになり、少しでも気が楽になるなら、わたしはとても嬉しいです。
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