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アガパンサス「あなたのことが好き この想いを手紙に込めて 届けこの想い」
こんばんは、透です。
(書いたはいいけど、不評だったら消そうかな…笑)
今回の記事は文字遊び(?)をしてみました。もちろんフィクションです😊
諸説ありますが、6月25日の誕生花「アガパンサス」
花言葉は「love letter」
記事の中に「タイトル」が隠れています。
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「アガパンサスって知ってる?」
何の脈絡もなく彼女は聞いてきた。少しいじわるな顔で、下から覗き込みながら。
「食べ物?何それ?」
ノリは悪くない方だと自覚している僕は、考えるふりをして答えた。
小馬鹿にしたような表情で、彼女は僕をみる。
突然の質問にもちゃんと答えた僕を褒めて欲しいくらいだ。
額縁の中におさめたら、とても絵になる人。
すれ違いざまに見返す人は多いし、自分もその中の一人だろう。
きっと、この恋は叶わない…
コロコロと話題が、急に変わるのはいつものことだ。
飲みかけのドリンクを持ちながら聞いてくる。
「今日って何日だっけ?」
もう、このくらいの会話の変化には慣れたものだ。
「ちょっと待って…」この何気ない時間
を掛け替えのない宝物の様に感じている。
手に持ったスマホで日付を確認する。
画面が暗いようだ。
見えないのか、目を細める。
「25日だろ。6月の。」
こっちを向いて、ニッコリと笑う彼女。
めんどくさそうに言う僕のことは気にせずに。
手を振りながら歩いてくる人影…
飛び跳ねるように立ち上がる彼。
「どうしたの?」
決して笑顔を崩さなかった自分の顔が曇るのが、自分でもわかった。
「この後、デートなんだ。」
惚気たように答える彼。
幼なじみな私たち。ずっとこの関係は変わらない。
「もう行かなきゃ。」
「いってらっしゃい。」私は渡しそびれたまま、ずっと鞄の中にしまってあるものを想いながら、彼の後ろ姿が見えなくなるまで、ずっと、ずっと見ていた。
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