当事者全員が解決したいお題こそが「課題」である@『問いのデザイン』
Twitterに書いた内容の引用。保育園の父母会で起きた出来事が面白かったので書き記しておく。
保育園の父母会にて。父母会の年度の会長や役員はくじ引きで決められる。一般的には、面倒だし、仮に引き当ててしまったとしても波風立てない様に1年過ごそうとする人が多い様に思う。特に今年度はコロナの影響もあり毎年行われている催し事が無いので、例年よりもやることが少ない。
が、今年会長のクジを引いたAさんは違った。折角やるのであれば、ということでこれまで有耶無耶になっていたことや無駄になっているプロセスを削減しようと数々の改革案を打ち出した。わざわざパワポの資料を作成して父母会でプレゼンを行うほどの熱の入れようだった。
ここまでは良かったというか、客観的に見てやる気があって良いなと思っていたのだが。他の保護者の皆さんのリアクションは芳しく無かった。理由は恐らく以下2つ。
・父母会の参加者がそもそも改善改革に期待していないので興味がない
・決議のプロセスが決まっていなかった
Aさんはまず議題を俎上に載せて、皆んなで議論して、必要であれば変える、というプロセスを望んでいた感じなのだが、あまりに議論が進まないので、結果的にAさんが勝手に決めるような形になってしまった。これがまずかった。
Aさん的には、議論の場は提供したが特段意見が出なかった。他の参加者からすると、興味が無いので無視していたら強引に進められた様に映ってしまった。結果的に、保護者全体にAさんは勝手に改革案を打ち出して勝手に決める独裁者 みたいなイメージがついてしまい、
その後Aさんが打ち出す案はことごとく反対され続け、父母会間の関係性悪化の問題もあってか、なんとAさんは父母会会長を辞任(?)した。くじ引きで会長に当選しながら辞任はありなのかよ、という感じもするのだが。笑
「当事者が前向きに取り組める問題が課題である」とは『問いのデザイン』に書かれている通りで。正にAさんが掲げたお題が、他の保護者にとっては解くべきお題じゃ無かったんだなと。また、それが積み重なることで、信頼が失われて関係性が悪くなってしまう事例をみた気がする。
世の中に溢れている関係性の問題ってそういうことの積み重ねなんだろうとも思った。ボタンの掛け違えというか。Bさんにとっては正しい提案で、受け手のCさんから見てもその提案は正しいと。でも、今欲しいのはそれじゃ無いのよ〜。みたいな。
シンプルにするため割愛したが、保育園の父母会ということもあって保護者同士の人間関係や、全く違うバックグラウンドの人が集まっていることによる難しさも大いに感じました。終わり