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スイレン宗匠の世界

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西洋占星術師で東洋思想研究家・スイレン宗匠が2022年12月から2024年11月までの2年間に渡って書き溜めた59本の記事の詰め合わせです。 単体で買えば全部で2万9千5百円分の…
西洋占星術、ヴェーダンダ哲学、輪廻転生など、豊富な実践経験と客観的データから分かりやすく、かつ科学…
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2024年6月の記事一覧

逆説の占星術史 天の秩序にあらがう人々

逆説の占星術史 天の秩序にあらがう人々

西洋占星術は長らく「人間の運命は最初から最後まで完璧に計画されている」「人間の意思で気軽に変更はできない」と考える宿命論的な学問でした。

もし誕生後に計画の変更が可能だとするならば、それは「全知全能なる神」の意志においてのみですが、その神は「未来を完璧に予測した上で綿密に計画を立てている」はずですから、そもそも変更する理由がありません。
運命の変更を必要とするのは「不測の事態が発生して、当初の計

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天命を生きる 理由なき幸せ

天命を生きる 理由なき幸せ

結婚したい、持ち家が欲しい、健康になりたい、志望校に合格したい、有名になりたい、世間の皆様にホメられて自己承認欲求を満たしたい、オリンピックで金メダルを取りたい・・・人それぞれ抱えている望みは違いますが、本来の究極的な目標は一つしかありません。

それは「幸せになりたい」です。

それ以外の望みはすべて「幸せになるために、その人が必要だと思い込んでいる外的な条件」でしかないんです。

試しに、病気

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絶対確実な運命の一本道 ヘルメスの天秤

絶対確実な運命の一本道 ヘルメスの天秤

まるでブドウ酒がそのブドウの収穫の年の性質を受け継ぐように、あらゆるものは始まりの時間の性質を受け継ぐ

これは心理学者カール・グスタフ・ユングが残した言葉ですが、ユングはもともと占星術の研究に熱心だった人ですから、この言葉自体が「生命誕生の瞬間に人間の性格の大半が決まる」とユングが信じていたことを如実に示しています(ユングの娘の一人は占星術師になりました)。

ただ、ユングが既存の占星術師と違っ

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私は誰だったのか? 遥かなる過去への旅

私は誰だったのか? 遥かなる過去への旅

何のために生まれて 何をして生きるのか? 答えられないなんて そんなのは嫌だ

これは「アンパンマンのマーチ」の一節です。東日本大震災発生直後、FMラジオに最も多くリクエストが寄せられた曲としても知られていますよね?

「人は何のためにこの世に生まれるのか?」 これはアンパンマンの原作者の「やなせたかし」さんが、学徒出陣で戦地に送られていた弟が「戦死したぞ」と親戚から告げられた時に思わずその場でつ

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