【初心者珈琲屋店員🔰の日常】二日目
「珈琲屋に勤め始めた。
そして同時に、珈琲屋日常を始めようと思う。」https://note.com/suilaaa00/n/n4069d15b2d1f
ようは珈琲屋で働く私が、成長記録をここnoteに残していくエッセイである。
続編のある小説にも憧れがあった。(これが小説でないことは勿論承知している。)
そんな私の、珈琲屋日常記録。
二日目
抹茶ラテ
メニューの中に“抹茶ラテ“と“アイス抹茶ラテ“がある。
無類の抹茶好きである私は、店員になるずっと前から、このメニューがずっと気になっていた。
「抹茶ラテ、作ってみようか。」
接客と接客のすきまの時間、店長がそう言う。
「はい!お願いします」心ばかり明るい語尾で私は答えると、私は早速メモとペンを取り出す。
手元には抹茶と茶筅。
力を入れすぎないようだらんと適度にゆるく持ち、そして縦に混ぜる。ただし抜きすぎると混ざらないためそれなりの力で、これは案外むずかしい。
意識しすぎると指が攣るなぁ、なんて思っていた。
混ぜ終えた抹茶は適度に空気を含み、すこしトロッとしていて、それを他のミルク等と合わせると、みどりの優しいドリンクができた。
あっという間にホールは抹茶ラテの香りに優しく包まれ、いただいたそれはえも言えぬほどおいしく、優しい甘さだった。
これは練習だから、とくださった抹茶ラテ。味を知ることも勉強、分かっていながらも仕事中のそれは少しワルになったようで、とても甘美なものだった(写真フォルダの中に残っていた、だいすきな抹茶ラテ。これはアイス。)
エプロン
それは少し戻って1日目の勤務日。
私がその日身につけていたのは、店舗に予備用として置いてあった、デニムのエプロンだった。
エプロンは支給だったのだがその時まだ店舗に届いておらず、店長が用意してくださったのだった。
それでもどうして、私の目は、店長のエプロンを追ってしまう。
珈琲屋の名前がプリントされた、シンプルで簡潔な恰好良いエプロン。
いいなぁ…。なんて考えながら日々の仕事をこなした。
二日目の午前。
わたしの元にも、珈琲屋の名前入りのエプロンが届いた。
それは、暗くもあかるくもないブラウンで、シンプルで、ロゴがはっきり入っている。
さっそく身につけて、ホールに向かう。
手を止め、たまにエプロンを見ては頬が緩み、口もとがニヤけた。
わたしのエプロン。
ほんの少しだけ、この珈琲屋に、
この空間に認められた気がした。