お盆休みになりました。 魂が戻ってくるというこの時期、心に浮かぶ物語があり、そのことについて以前自分のブログに書いていたものをこちらでも公開します。 おそらく日本に住んでいたら、ほとんどの人が宮沢賢治の代表作「銀河鉄道の夜」は聞いたことがあると思います。 私が最初に読んだのは、小学生の時でした。 お話の内容をはっきり理解していたわけではありませんでしたが、銀河を走る汽車の美しいイメージが心に浮かんで、なぜか惹かれました。 子供のころから大人になっても、何度か絵に描いた
こんにちは。イラストレーターのササダテ スイです。 少し時間が経ちましたが、2024年7月3〜5日に東京ビッグサイトで開催されたクリエイターEXPOに出展したので、備忘録を書きます。 クリエポは今回で3回目。 3年連続で出展しています。 今年のメインビジュアル 1回目は今までに描きためていた和・洋の女性やら童話やら雑貨やら・・どうポートフォリオにまとめようか?と四苦八苦。 なんとか詰め込んだのですが、メインビジュアルが花と女性だったので、その印象になったようです。 結
Live doorのブログでもファンの多い、歌川たいじさんの書いた小説の感想です。 (ホームページで公開していたものを、noteに移しました) あらすじ 最初の方から、自分勝手な母に振り回されてきた上に、今までの努力が報われずリストラにあう30歳の由佳の辛さが伝わってくる。 でも由佳が偶然出会ったおばあさんたちをとおして、世の中の高齢者たちも、騙されたり冷遇されても、誰にも助けてもらえないまま泣き寝入りをするしかない人が多いのに気がついた。 振り込め詐欺が私の街でもす
こんにちは、イラストレーターのササダテ スイ(翠唯)です。 一昨年にこの投稿↓ をしてから、noteはほぼ放置となっていました・・・ でも今年クリエポに出展することもあり、久しぶりにnoteを思い出し、下書きのままだった感想文なども公開したりしています。 ここでクリエイターEXPOのお知らせを・・ イラストレーター 「ササダテ スイ」 <会期>2024年7月3日(水)〜5日(金) <会場>東京ビッグサイト西展示棟 イラストレーションゾーン【L-02】 会場 事前にご
こんばんは。 読書大好きイラストレーターのササダテ スイです。 今回は、毎日起きる悲惨なニュースに心が麻痺していく中、一生忘れられないくらいショックだった事件をもとにした小説、「つみびと」を読んだ感想を書きました。 あらすじ2010年夏、3歳と1歳の姉弟を放置させ餓死させた罪で、逮捕された若い母。 SNSに遊び歩いていた様子が書かれていたこともあって、本人にはもちろんのこと、なぜこんな人間に子育てを任せていたのかと、その周辺の人物にまで批判が及んだ。 この本は、そ
装幀も美しく、話題になっていたこの本。 本屋大賞にノミネートされる前から「水彩で描かれた絵がキーになっている」「物語の舞台にオーストラリアが出てくる」などで、興味が沸いていた。 物語、最初の舞台はオーストラリアのメルボルン。 そこに短期留学で日本から来たレイ。 メルボルンで出会ったブーは、日本人の両親から生まれたけど、日本には行ったことがない。 いつしか恋に落ちたブーとレイは、期間限定の恋人のはずだった。 そんなブーとレイを、画家のジャックが描いた水彩画が、本人たちだけでは
前回の投稿でも書きましたが、6月29日〜7月1日に東京ビッグサイトで開催されるクリエイターEXPO、イラストレーションゾーン[ j-07 ]に初出展します。 勢いで予約したクリエイターEXPOですが・・・ 準備することやものが本当にたくさんあり、余裕を持って準備していたつもりですが、まだ終わっていない状況です。 何を準備していったのか、ブログにまとめていますので、ご興味あったら読んでみてくださいね。 また、初めて作成したパンフレットが途方もなく大変だったので、それもまとめ
今月の13日、ジャン・ジャック・ベネックス監督が長年の闘病の末、亡くなったとニュースで知った。 ジャン・ジャック・ベネックス監督といえば、「溝の中の月」「DIVA」「ベティ・ブルー」「IP5」「ロザリンとライオン」などなど、たくさんの名作を生み出した監督だ。 特に「ベティ・ブルー」は、世界中で大ヒットし、監督の代表作となった。 私が「ベティ・ブルー」を見たのは、二十歳くらいだったと思う。 激しいセックスシーン、ベアトリス・ダルが演じるベティの愛と狂気、全体を彩る鮮やかな色彩
こんばんは。イラストレーターのササダテ スイです。 #読書の秋2021 の課題図書の中で「え?」と気になるタイトル。 少し内容を予想しつつ、読みました。 あらすじ専業主婦の莉緒は、高2の息子・聖将に、自分が男性しか好きになれないとカミングアウトされて、衝撃を受ける。 受け入れがたい気持ちに揺れながらも、なんとか理解したいとそのボーイフレンドを家に招くのだが、雄哉は本当に好青年。 だけど、夫にはなかなか切り出せないのだった。 夫は果たして受け入れられるのか・・・?
こんばんは。 読書大好きイラストレーターのササダテ スイです。 町田そのこさん初の長編小説であり、様々な賞を受賞・大反響を呼んだ「52ヘルツのクジラたち」の感想と、そこから湧いてきたイメージイラストを描きました。 あらすじ過去の傷を抱えて生きる貴瑚は、「誰とも関わりを持たないで生きたい」と決心し、一人で港町で暮らし始めた。 しかし周囲から好奇の眼差しを向けられ辟易している。 そんなある日、偶然気になる子供と出会う。その子供は、身なりは汚い上、言葉を話さないのだ。
こんばんは。 読書大好きイラストレーター、ササダテ スイです。 以前、「ナイルパーチの女子会」がBSテレ東でドラマ放送しているのを知り、放送は見られなかったんですが、原作の紹介に興味を引かれたので読みました。 「第28回山本周五郎賞」「第3回高校生直木賞」を受賞したそうです。 あらすじ大手総合商社に務める栄利子は、仕事も順調、見た目にも抜かりない女性として、はたから見たら憧れの対象だった。 ・・・のだけど、本人は「女友達がいない」ということにコンプレックスを持って
こんばんは。 読書大好きイラストレーター、ササダテ スイです。 恩田陸さんの長編小説で、映画化もされ話題になった本のイラスト感想文を投稿します。 かなり分厚いので読むまでに覚悟がいりましたが、読み始めてからは、グイグイ引き込まれました! 音楽の世界の天才たちの世界を垣間見た気がして、イラストを2枚も描いてしまいました。 あらすじ「このコンクールを制したものは、栄光の未来を約束される、と言われる」芳ヶ江国際ピアノコンクール。 そこに出場する、背景も個性も全く違うピ
垣谷美雨さんが書いた小説です。 まるで「冷やし中華始めました」みたいな軽いノリで、代理母?? インパクトあるタイトルに引き付けられ、一気に読んでしまいました。 あらすじ少子高齢化が進み、富士山噴火で都市機能が麻痺した近未来の日本。 義父が働かないせいで貧困に陥った家族を救うために、16歳のユキは中国人女性の子供を産む代理母になる。 世間知らずだったが本来聡明だったユキは、義父に利用されていたことに気がつき、産後逃げ出す。 一方、ユキの担当医だった倉持芽衣子は、いま
こんばんは。 読書大好きイラストレーター、ササダテ スイです。 「読書の秋2021」の課題図書、「ののはな通信」を読みました。 かわいらしい表紙から想像した内容とはかなり違った・・・! 少女たちの密やかな恋の話、ではなく、とてもとても大きな愛の物語でした。 あらすじ女子校で出会った、ののとはな。 二人は意気投合、親友となり、毎日のように手紙を送りあうようになった。 でも、微笑ましく温かい友人時代から、もっと強い感情を持つようになった時に生まれてしまった、苦しい
こんにちは。 読書大好きイラストレーターのササダテ スイです。 歌川たいじさんが、2015年に書き下ろしで刊行した小説「やせる石鹸」のイラスト感想文を書きました。 かわいいマトリョーシカみたいな人形(キャンドルだそう)の表紙ですが、帯には「やせたってアンタの心はデブのままよ。」の文字が! かなりなインパクトでした・・・。 あらすじ家庭の愛情不足から食に救いを見出したたまみは、「巨デブ」と言われる域に達する体になっていた。 太っていることで数々の傷を負ってきたたま
櫻いいよさんによる、世界は「 」で満ちているを読みました。 げみさんが描いた美しいカバーイラストが目を引く青春小説。 でも、思春期の子供を持つ私にも響いた小説でした。 あらすじ中一の由加は、仲のいい家族のもと、涼ちゃんという親友にも恵まれ、毎日が楽しくてしょうがなかった。 でもある日を境に、周囲から完全に孤立してしまう。 そんな中、幼馴染だったのにいつからか距離ができてしまった、ゆう君に引き寄せられていくのだった。 でもゆう君もかなり複雑な事情を抱えているようで・