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和菓子と“彩”時記

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杉谷本舗スイーツ部、あーちゃんが季節の和菓子を食べたり紹介したりするコーナーです。
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#和菓子

和菓子と”彩”時記『ハロウィン』

和菓子と”彩”時記『ハロウィン』

 お菓子屋さんだったり雑貨屋さんだったりがにわかにオレンジに染まる秋。私が小さな頃は紅葉やイチョウの意味合いでのオレンジだったように覚えているのですが、現代ではハロウィンのカボチャ、ジャックオランタンのオレンジであることがほとんどのようです。

この2首からもうかがえるように、ハロウィンは日本でもクリスマスのようなイベントごとのひとつとして市民権を得たと言っても過言ではないのでしょうか。エレベータ

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和菓子と“彩”時記 『光琳菊』

和菓子と“彩”時記 『光琳菊』

みなさん、この図のお菓子はいったい何のお花をモチーフに作られていると思いますか?

まあるい様子から牡丹やヒナギクのようにも見えるこちら、正解は菊の花なんです。
(図のお菓子は、鍵善良房さんの『光琳菊』というお菓子です。)

◎重陽の節句と菊のお菓子

今日9月9日は五節句の一つ、重陽の節句です。桃の節句や端午の節句は生活の中で意識することも多いかと思いますが、重陽の節句はあまり聞き馴染みがない方

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和菓子と“彩”時記『おはぎ』

和菓子と“彩”時記『おはぎ』

 出世魚と呼ばれるハマチが成長に伴いブリと名前を変えていくように、和菓子には季節によって名前が変わるものがあります。
それは『ぼたもち』と『おはぎ』。春は『牡丹餅』、秋は『御萩』と名前を変える、蒸したもち米を丸めてあんこで包んだシンプルな和菓子で、和菓子店に行かずともスーパーやコンビニでも気軽に手に入る身近な和菓子のひとつです。あんこだけではなく、きなこや青のりをまぶしたものもあり、彩りや風味の違

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和菓子と“彩”時記『水無月と氷室』

和菓子と“彩”時記『水無月と氷室』

  ここ長崎は県外の方からすると雨のイメージが強いようですが、梅雨の中休みなのかここ数日は見事な晴れ空が広がっています。まだ6月なのにこんなに暑いなんて……と、つい愚痴を言いたくなってしまいますが、スイーツ部の4人は全員夏生まれということもあってか暑い中でも元気に活動しております。とは言っても暑いものは暑い。最近の私たちの関心は主にアイスクリームや氷菓子。話題のピスタチオのアイスや夏限定のコンビニ

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和菓子と“彩”時記 『花筏』

和菓子と“彩”時記 『花筏』

 春ですね。日本の春といえば桜。桜餅に花見団子とこの季節ならではの和菓子が次々に頭の中に浮かぶ私は花より団子です。そう言いつつも、つい先日まで桜並木を横目に出勤していましたがやはりその美しさにどこか心が躍り、一日の始まりをいつもより明るく迎えられていたような気がします。
桜を愛でる気持ちは千年前も、おそらくそれよりずっと前でも変わらないのでしょう。現代人がきれいに咲いた桜を見るとつい写真を撮るよう

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