80*ごめん、いま猫でいそがしい(クロきび)
家に帰ると、いつもクロきびが揃ってみゃあみゃあ出迎えてくれるのだが、きびちゃんしかいない。二階への乱入防止のために私が板二枚と蝶番(ちょうつがい)で、ざっくりと組み立てた折りたたみ扉の向こうから、クロちゃんの声がする。いったい、どうやってこれを越えたのか。。意味がわからない。とにかく、クロちゃんをレスキュー。そして、二階を点検。ひととおり、あちこち探検したに違いないが、特に異常なし。
しかし、どうやって越えたのか、やっぱり、わからない。廊下を走り込んで、扉にしがみついて、勢いで越えたのか? としか考えられないので、つるつるしていて勢いでは越えられないであろうアコーディオンドアを折りたたみ扉の前面に固定した。そして、また外出。
ふたたび、帰宅。またしても、きびちゃんの姿しかなく、扉のあちら側からクロちゃんの声がした。いったい、どんくらい運動能力がすごいのか、計り知れない。しかも、急に。どうしようもなく、クロちゃんを抱っこして言い聞かせることにした。この扉を越えると、最初は、クロちゃんにとって新鮮な世界が広がっているかもしれないけど、ごはんも水もトイレもなく、後戻りもできなくて、私が帰ってくるまで、にゃあにゃあ鳴いて待つしかないんだよ、といったことは通じるはずもないので、短く、
「こっちに行ったら、だめ」
すると、きびちゃんが私の足を齧ってきた。クロちゃんを怒るな、ということらしい。
やりたい放題して、達成感みなぎるクロ↑
クロちゃんを怒るな、といった態度の、きび↑
左にちらりと見えるのが折りたたみ扉↑高さは180㎝くらい。写ってない反対側がガラスの引き戸で、その木の枠をよじ登ったらしい爪跡を発見。ガラス戸をアコーディオンドアで塞いで阻止。というイタチごっこ。