今日の一枚~ブレッド&バター『Late Late Summer』編。
ブレッド&バターは中学生の頃から大好きなグループで、延々と聴き続けてきましたが、実家に戻ってからのここ数年は海辺を散歩する時のB.G.M.として聴くことが増えたんですよね。
それはこの数年で変わった編集盤やライヴ盤を手に入れたこともあるんですが。
ブレッド&バター研究みたいなものを10年以上やってまして、アルバム未収録曲や未収録ヴァージョンなど延々と調べております。
ブレッド&バターのヒストリーも書いちゃったりしてますので、時間ある方は調べてみてくださいね。
そんな私がブレッド&バターのアルバムで一番オススメなのが、この『Late Late Summer』なんですねー(ちなみに私の一番好きなアルバムではありません)。
あ、ちなみにこちらはファースト・ジャケットです。シングル「あの頃のまま」もジャケットは2種類あるんですよね、念のため。
じゃ、行ってみよー。
・ブレッド&バター『Late Late Summer』(MHCL-641/ソニーミュージック)
これは2005年に再発された盤ですね。当時の最新リマスタリングとブレッド&バターの岩澤幸矢さんと岩澤二弓さんとアルファ・レコードのハウス・プロデューサー有賀“TONY”恒夫さんのインタビューが掲載されていますね。
これは有賀さんの本音が伺えてメチャクチャ面白い内容になってます。
ほぼ同時期にコロムビア時代のアルバムが再発されたのですが、そちらはリマスタリングされているのは勿論ですが、紙ジャケット、(シングルのみの楽曲、ヴァージョンを)ボーナス・トラック収録したけど、当時のジャケット及び歌詞カード再現でした。
ちなみにアルファ再発は先ほど書いた通り、ブレッド&バターと有賀恒夫さんのインタビューは掲載したけど、シングルやベスト盤のみボーナス・トラックは入れずにオリジナル・アルバムの形で発売しました。
この辺を統一したら反応が違っただろうし、売上にも反映したかも?とか思ってしまってた私です。
さて、このアルバムに話を戻すと、彼らの代表曲「あの頃のまま」が収録されていますが、この曲はアルバムのメインになるはずだったスティービー・ワンダーが書いた「特別な気持ちで」の許可が下りなくて、収録できなくなったゆえに松任谷由実さんに依頼して書き下ろしてもらった曲だったのです。
ちなみこの曲はシングル・ヴァージョンが存在して、アルバム・ヴァージョンよりかなり短く編集されています。
他にもレ・ミストラル名義で発表された(筒美京平さん作曲の)「青い地平線」を細野晴臣さん編曲で再録音していますね。
高橋ユキヒロさん作詞で細野晴臣さん作曲の「THE LAST LETTER」は細野さん編曲で、アコースティック・ギターとバックグランド・ヴォーカルを担当しています。
この曲のロング・ヴァージョンが後にベスト盤『サンデー・アフタヌーン』に収録されました。
このアルバムの「渚へ行こう」と「SUMMER BLUE」は岩澤二弓さんによる曲で、メロウな仕上がりで人気曲ですね。
割と岩澤幸矢さんの書く曲はフォーク・タッチの曲が多くて、二弓さんはソウルっぽい曲が多いかなと思った私です。
あとコロムビア時代の『バーベキュー』や『マハエ』と『Late Late Summer』の参加メンバーはかなり重複してますが、このアルバムはストリングスを導入したこととコーラスがかなり複雑化しているがゆえに洗練度がメチャクチャ上がったと思うわけなんですよね。
このサジェストは有賀さんによるものだったとブックレットのインタビューを読むとわかるんですよ。
有賀さんがアルファ・レコード時代に担当したハイ・ファイ・セットやサーカスの洗練さを考えると、コロムビア時代のブレッド&バターの作品を気に入らなかったのもわかりますよねー。
そして、ティンパンアレー~YMOの移行期だったのも洗練の要因でしょうね。
コロムビア時代の音楽は時流に乗った作品だったけど、有賀さんはお気に召さなかったということでコロムビアの楽曲を再録音したと想像しています。
「マリエ」以外はオリジナル・アルバムには収録されずベスト・アルバムのみの収録になってしまったので、ベスト・アルバムを再発しないのなら、ボーナス・トラックとして収録してほしかったな、と。
割と文句たらたらと書いてますが、再発してくれただけでありがたいと思った私です。
にしても暑いです。冷房を効かせて彼らの音楽を聴きたくなりました。
ではまたー。
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