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獲物の分け前〜小西康陽『失恋と得恋』

 久々に純粋な新譜を購入したように思います。
よく利用する某大手通販サイトではバックカタログは発売から時間が経ったものについては割引されているものが多いので、新譜を慌てて買うことはなくなっています。正直言って。

 今回、小西康陽さんのアルバムを買おうと思ったのは、小西康陽名義では初のアルバムということだったのと、「ミュージック・マガジン」で見たジャケットでしたね、ホントに。
じゃ、行ってみよー。

・小西康陽『失恋と得恋]』(UCCJ-2240/ユニバーサルクラッシックス&ジャズ)

 ピチカート・ファイヴの存在を知ったのは1985年だから、今から39年前になりますね。
例によって雑誌「ミュージック・ステディ」か、伝説の歌謡ミニコミ誌「REMEMBER」のどちらかだったはずです。
多分「REMEMBER」かな?

 その後「TECHII」で小西康陽さんが連載を始めて、それを夢中になって読んでいたのは1986年の話ですね。
その連載はパート・バカラックやロジャー・ニコルズ、クリス・レインボーとかを意識するきっかけでした。

 インクスティック芝浦やクラブ・クアトロにピチカート・ファイヴのライヴを観に行くようになってからは、小西康陽さんは憧れの存在になりました。
ピチカート・ファイヴには高浪慶太郎さん、鴨宮諒さん、田島貴男さんという優れたソングライターがいて、大学生になっていた私にとってどんな音楽を聴けばよいか?を教えてくれる存在でもありましたね。

 特に田島貴男さんが加入して、小西さん、高浪さんと田島さんの3人編成になってからはかなり熱心にCD聴いたり、ライヴに行きましたよ。
アルバムにゲスト・プレイヤーとして、花田裕之さんや村松邦男さんが参加したのは驚愕でしたし、ライヴのサポートには宮田繁男さん、中山努さん、マイケル河合さんが参加していましたから、これまでの音楽との繋がりを実感した私です。

 このアルバムのジャケットの小西さんは年齢以上の風貌で、ピチカート時代よりずっと年齢を重ねた感じの歌を聴かせてくれます。
オリジナルのピチカート・ファイヴのヴァージョンより成熟した仕上がりは、夜暗い部屋の布団の中で聴いていたらたまらない気分になりました。
「もう若くない」自分にとって、とにかく居心地のいい音楽なのです。
アルバムを気に進めると何故か涙を流している私がいました。その理由はわからないのですが。
また暗い部屋の中でこのCDを聴いて、何をどう思うのか?樂しみにしています。
以上です。

 ではまたー


 

 

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