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今日の一枚~オフコース『We are』

 今日、9月20日は小田和正さんの誕生日ということで、小田さん関連の一枚を選んでみました。
1980年発売のオフコースのアルバム『We are』です。
1979年に契約上も清水仁さん、大間ジローさん、松尾一彦さんが正式メンバーになって、五人編成になったオフコースです。

・オフコース『We are』(TOCT-95042/EMIミュージック)

 この前のアルバム『Three and Two』でブレイクのきっかけをつかんだ彼らは、敢えてアルバムからのシングル・カットに「生まれ来る子供たちのために」を選択し、大ブレイクには次のシングル「さよなら」が必要だったわけです。

 「さよなら」は大ヒット狙いの楽曲だったわけなんですが、その隠された理由としてはアニメ映画の主題歌を担当する予定だったのが直前にひっくり返されたことがあると推測しています。
ひっくり返った原因はレコード会社の問題が大きかったり、アニメ主題歌がビッグ・ビジネスになるという認識が不足していたからだとも思うわけですよ。

 「さよなら」はどうしても、それらを払拭する意味でも大ヒットさせなければならなかった、と。
『We are』の先行シングル「Yes-No」でオフコースは更なるブレイクを果たしたのですが、その反面もう一人のメインのソングライターでヴォーカリストの鈴木康博さんがバンドの新しい流れに沿った楽曲を作れなくなったのでした。

 そして、マネージメント・サイドからもプロモーションの中心を小田和正さんに置くことが決定して、鈴木さんがバンドに対して脱退の意向を示したのは、このアルバム制作後だったとか。。

 小田さんと鈴木さんの均衡が崩れたように感じたのは、このアルバムに書かれた小田さんの曲のクォリティの高さが脱退を決意させたのかな、とも思うわけですよ。
エンジニアとしてビル・シュネーが参加するようになったことも結果として、大きいのでしょうね。

 そんなこんなを考えながら、このアルバムを聴くと胸がいっぱいになってしまう私です。
鈴木康博さんが在籍したオフコースを大好きでしたから尚更の話かと。

 そんな事情を知らずに山際淳司さん「Give up」を読んで衝撃を受けてしまい、オフコースに対する熱が冷めてしまった中学生の私です。
あの本がなかったら、私の人生は変わっていたのではないでしょうか?

 このところ映画「福田村事件」や森達也さん関連の本を熱心に読んでますが、ここで話せるようになるのはもう少し先ですね。お楽しみに。

ではまたー。



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