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獲物の分け前〜ムッシュかまやつ『ゴロワーズ』

 某大手通販サイトでは割とCDがタイムセールに出品されることがあって、中古で買うよりも安かったりするんですよね。
ホイホイと安易に、今回も迷わず購入してしまいました。
じゃ、行ってみよー。

・ムッシュかまやつ『ゴロワーズ』(BRIDGE-260/ブリッジ)

 かまやつひろしさんのシングル盤「我が良き友よ」が私が初めて買った新品のレコードだった話は何度かしてますよね(ちなみに中古も含めると、岩崎宏美さんの「二重唱(デュエット)」が初レコードでした)。
「我が良き友よ」のカップリング曲は「ゴロワーズを吸ったことがあるかい」なので、50年近く経っても、趣味がそんなに変わってないわけなんですわ。しぶといというか、しつこいというのか(苦笑)。

 「ゴロワーズを吸ったことがあるかい」のオリジナル・ヴァージョンはタワー・オブ・パワーが演奏していて、メチャクチャカッコいいんですが、このCDに収録されているヴァージョンがまたカッコいいんですよ。
リマスタリングされたことによって、より生々しく聴こえるのがホント素晴らしいのです。
しかも、このブリッジからの再発盤にはコーネリアスとのライヴ・ヴァージョンがボーナス・トラックとして収録されてますからね。
これまたカッコいいのでした。

 付け加えますと、この曲は『ムッシュ・ファースト・ライブ』にはオレンジ(横内タゲさんや山本達彦さんが参加していた)が発展したFLAT OUTが演奏したライヴ・ヴァージョンやミニ・アルバム『CALLAS』(女性ミュージシャンによるバンド)のヴァージョンも当然カッコいいのです。

 このアルバムについて簡単に振り返りますと、1994年にトラットリア・レーベル系列のmo musicから、所謂アシッド・ジャズ系のミュージシャンたちとイギリスで録音された作品です。
個人的にはコーネリアスやピチカート・ファイヴなどの渋谷系のミュージシャンとかまやつさんが一番密接に活動していた時期だったように思いますわ。
基本的にはオリジナル・ブックレットを再現していて、更に中村俊夫さんによる解説が掲載されています。
ちなみに中村さんはかまやつさんの『ゴールデン・ベスト』のソリッド・レコード版の解説も担当されていますね。

 リマスタリングでより生々しい仕上がりになっていて、このアルバムでは「Novellino」や「Hotel Regina Isabella」辺りにグッときてしまいました。
かまやつさんの抑えた歌がホントにいいんですよ。
再録の「Walk On People」や「Music,Music」も素晴らしいわけですが。

 これはアナログ盤で欲しい人が多いんじゃないかな? 
CDもかなりいい音してますけどね。

 かまやつさんの仕事をもっとちゃんとまとめた形でリリースしてほしかったなー。
レーベル横断のベスト・アルバム出してほしいぞ。

 ではまたー。

 

 

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