獲物の分け前〜ムーンライダーズ『アマチュア・アカデミー 40周年記念盤』
ムーンライダーズの異名というか、ある意味自虐的に「ロック界の江夏」と名乗って(?)いた事を覚えている人はもう少なくなったのかな?とぼんやり考えてます。
何故、江夏なのか?を簡単に説明すると、名リリーバーだった江夏豊さんは一つの球団にとどまることなく、阪神〜南海〜広島〜日本ハム〜西武と移籍を繰り返した選手だった、と。
活躍はしてもどこか孤高な存在だったことがムーンライダーズを彷彿させたのかな?その辺はわかりませんが、呼び方自体は嫌いではなかった私です。
じゃ、行ってみよー。
・ムーンライダーズ『アマチュア・アカデミー 40周年記念盤』(PCD-18915/6 /P-VINE)
このアルバム、オリジナル盤はRCA/Dear Heartレーベルから発売されて、その後メトロトロンレコードから再発され、20周年記念盤はブリッジから発売されたんですから、ある意味ムーンライダーズの江夏的アルバムだと思うんですよね。
あ、紙ジャケット盤もあったか。実は私、あれは持ってないんですよ。
というか、買おうと思ったことすらないのです。すみません。
さて、このアルバムのオリジナル盤が発売されたのはアナログ盤が1984年8月21日で、CDは1984年9月21日です。
確か当初アナログ盤は7月21日発売予定だった記憶がありますが、違ったかな?
割としつこく覚えているのは、行きつけのレコード屋さんに予約したのに発売前日に入荷しなくて、タイムラグが生じてしまって、近くのレコード屋さん全てに入荷せずに列車に乗って次の日遠征して買ったからなのでした。我ながら執念深いです。
そして、このアルバムが印象深いのは、発売前にはプロモーションに坂本龍一さんDJの「サウンド・ストリート」や雑誌「ミュージック・マガジン」に登場して、発売後にはNHK FM「ニューサウンズスペシャル」に出演したり、愛読誌の「ミュージック・ステディ」では複数号で特集されたり、他にも「ビックリハウス」、「ロッキンf」とかでも大きく扱われたこともありましたから、ムーンライダーズって人気ある?と思って(勘違いでしたが)しまったわけです。
ちなみにオリコンでは初登場19位(しかも赤丸付き)だったんですよねー。
まー、ムーンライダーズ好きを公言していた同級生はクラスにはいなかったと記憶してます。学年にもいなかったような。
で、今回の40周年記念盤には映像がようやく同梱されたのが大きいですね。
商品化されたのは『Damn! MOONRIDERS』のCD-ROMに一部収録されましたが、DVD化されたのは初めてですね。
Dear Heartレーベル(後のMIDIレコードも含めて)ライヴ映像を残すことに積極的でしたから、こういう形で商品化できたわけです。
塚田千春さんたちスタッフの方々に感謝ですね。
ボーナス・トラックが初めて収録されたのは赤いボックス・セットの1982-1992編が最初だったはずで、未発表曲の「Happy Birthday」の初出は20周年記念盤でしたが。 あ、あと、ムーンライダーズ・レコードから1984年7月14日の渋谷公会堂でのライヴをCD化してますね。
『アマチュア・アカデミー』について商品化されるのは新メディアが登場しない限りはこれで一区切りとなるはずですが、今回の再発は出来得る形でベストだと思われます。
割と入手困難な時期が長かった作品なので、ファンの方々にはこのCDを入手していただきたいと切に願います。
ではまたー。