人生初デーツ! 朝に食べるフルーツを昼食後のコーヒータイムのお茶受けにしてやったぜ。(動画あり)
「デーツを使った和菓子を作ってみたらいいんじゃない?」
とある日本語が堪能なサウジアラビアの友人から言われたひょんな一言がきっかけで、地元の輸入食料品スーパーでデーツ(ナツメヤシの実)を探し歩いた。
日本ではあまり一般的に食されないこの核果。それもそのはずで、世界の90%のデーツが中東産だそうだ。
原書房「デーツの歴史」によれば、デーツが栽培された最も古い記録は紀元前4000年のメソポタミア(Wikipediaによると古代エジプトでは紀元前6000年から、とある)で、実はかなり歴史のある食品である。砂漠のオアシスに生える「生命の樹」ともいうべきナツメヤシは文化的にも重要な意味合いを持っていて、コーランにもデーツに関する記述が20箇所もあるらしい。
さて、私が今回成城石井で購入したANAフーズ株式会社の「朝に食べる金のフルーツ:イラン産デーツ」はセヤー種(サイヤー種とも)というもので、甘みがとても強くパッケージにある通りまるで黒糖のような味わいである。サウジアラビアではデーツはコーヒーのお供に食べるらしく、一緒にコーヒーも飲んでみたが苦味と合わさるとちょうどいい感じもする。
干し柿や干しぶどうのようなドライフルーツであるとともにあんことも似た方向性の味なので、和菓子にも向いているかもしれない。
潰してペースト状にしてあんこの代わりに使う、ゆべしを作ってみる、お餅と合わせてみる、いろいろ活用の仕方がありそうである。
本場ではくるみなどのナッツと合わせることも多いようだが、くるみを使った和菓子にデーツを入れてみたらアクセントになって美味しいかも。
★トリビアコーナー
メソポタミアを形作る大河といえばティグリスとユーフラテスの二つだが、この「ティグリス」はアラム語のdiqla(ナツメヤシ)に由来するらしい。セム語の語根ではt-m-rで、アラビア語で干したナツメヤシの実はتمر tamrなのだが、これは実は英語のpalmの語源なんだとか(ホントか?)。
tamar > palma(古代ギリシア・ラテン語)
これはTadmor(都市の名前)がPalmyra(パルミラ)に変化したのと同じ理屈なのでは、ということらしい。
★動画
訂正:今回食べたデーツはピアロム種ではなく、セヤー種です。