読書メモVol.1_鬼速PDCA
インプットは具体的な行動に繋げるべきだと思っているので、読書したらメモを残す事にしました。完全に自分向けなので、読みづらさは悪しからず。
今回読んだのは鬼速PDCA。さっそくメモしていきます。
ポイントと活かし方
「PDCAを回す」てよく聞くけど。
具体的にどうするの?を理解せずこのワードだけが独り歩きする状況は、容易に想像できます。
「PDCAを回す」とは?を理解し、組織・個人が持続的かつスピーディに変化できる仕組みを作るのに、役立つ本。読んだら業務フローを見直してみよう。
本書を通じて、まずは自分の中でPDCAを「マネジメント手法」でなく「前進し続けるためのフレームワーク」として再定義。
またPDCAを鬼速で回す事で成長スピードを上げ、前進の実感がモチベーションを高め、更にスピードを増す。というモチベマネジメント的な視点でも組織へ浸透させるメリットがあるよう。なるほど。
常に前提としたい、鬼速PDCAにおける重要な姿勢が
①持続的な変化(≒成長)とそのスピードを重要視
②正解よりも仮説を持って動きながら考える
③具体化しなければ進まない
これめちゃ同意。個人的には①が最も「分かっているけど難しい」要素。「持続的な変化」を組織として仕組化させるため、しっかりまとめていこう。
PDCAの意味
P:Plan
ゴールを定めるフェーズ。可能な限り具体的にすべきで、理由はGAPを明確に出来るから。GAPを潰すための「課題の抽出」と「解決策の設計」が「Plan=計画」。課題が見えづらい場合は、仮説で走りながら改善する。
D:Do
実行フェーズ。解決案を具体的なタスクに落とし込み、即実行。前進できないケースでよくある原因は、抽象的なままアクションをタスク化出来ていない事。ポイントは、即スケジュール&行動に落とし、実行する事。
C:Check
検証フェーズ。進めている課題・解決案は仮説に過ぎない。小まめに「最適解か?」の検証を行う事で、「実行サイクルの無駄打ち」を減らす。実行は自信満々、検証は疑心暗鬼で。個人的に本書で一番グッときたパワーワード。
A:Adjust
改善や伸長のための調整。「ゴール」「計画」「解決案や行動」の3つの粒度で、再定義や軌道修正もしくは調整不要→続行に進む。
P
①ゴールとKGIの設定
ゴールは期日を決め、定量化する。それを測るための指標がKGI。適度な粒度で具体化する事が重要。粒度が高過ぎるとただの一般論になりかねない。
②GAPと課題抽出
GAPを定量化し、課題を一旦出し切る。その中から優先度の高い3つに絞る。「インパクト」「時間」「気軽さ」の3軸から評価し優先度上位3つを選定。「え、気軽さを設けたら全部それに引っ張られない?」と思うが、気軽さに寄りすぎ重要課題が漏れたとしても、もし不適切なら検証フェーズで課題の変更が行われるので問題無し。
③KPI設定
KPI=KGI達成のための課題達成指標。言い換えればサブゴールの達成指標。
②で選出した3つの課題に対し、サブゴールとして定量化した目標を設定。これは「目指すべき結果」であり行動目標ではない事に留意。できるだけ頻繁に検証でき、成果がその数値に正確に反映される内容にする。KPIを物理的に意識する時間を増やすため、意識づけの仕組みを作る事が重要。会社であればホワイトボードや、個人であれば付箋を画面に貼ったりスマホの画面にしたり。
④因数分解
ロジックツリー形式で「why/how」を深めていく。分解度=深さの基準は5段目までが目安。なお1段目だけはMECEを徹底する。頭で抜けが発生すると計画段階での精度が大きく落ちるため。
D
①ToDo化
DoとToDoの違いを意識し、Doで滞留させない。
・Do:課題解決のための具体的なアクション
・ToDo:それをスケジュール化したもの
緊急度の低いものはDoで滞留する事が多く、DoとToDoを分ける事でその問題を顕在化すべき。
②KDI設定
KPIは実行したとしても想定した結果通りになるとは限らない。一方で行動は「やる/やらない」の2択で可視化しやすいため、KDIを設定し確実に行動しているかどうかを測る。KDIは筆者の造語で、行動計画の実行度指標と言える。
KPIやKDIは検証フェーズ(=進捗会議)などで定期チェックし、ToDoの進捗管理は日中に数回行い1日の中で帳尻合わせしていく流れが理想。
③タイムマネジメント
タイムマネジメントの具体的な方法の前に意識しておきたい、業務量とキャパの関係。
・コンフォートゾーン:重荷はパス、やりたい業務だけ
・ラーニングゾーン:適度な忙しさと充実感
・パニックゾーン:キャパオーバーで逼迫
上記の3フェースで捉え、常にラーニングゾーン維持している状態が理想。
タイムマネジメントにおいては①捨てる→②入れ替える→③圧縮の順序が重要。タスクを緊急・重要マトリクスで整理し「非緊急・非重要」を捨て、「非重要・緊急」を相手との調整で無駄が省けないか検討。「重要・非緊急」はつい放置してしまいがちなので、サブゴール(=〆切)を設定する事で無理やり「重要・緊急」にしてしまう。
ちなみに「非重要・緊急」というのは、自身は重要でないが他者が重要だと認識し、急ぎで依頼してきているケースが多い。そのため上記の通り、"相手との調整"という発想で効率化を図る。
C
典型的な形式C=検証でダメなパターン。下記はマジでよくある気がするので、気を付けたい。
・計画精度が悪くKDIもなく形だけ検証する
・メンバーが1週間に行った作業説明を延々とする
・仮説がなく論点の吸収がつかず「ぼんやり悩む」で終わる
達成率の確認
達成率の確認は、下記の順で上流からしていく
(1)KGI達成率
(2)KPI達成率
(3)KDI達成率
(4)できなかった要因突き止め
(5)できた要因突き止め
行動が最もコントローラブルな領域であるため、組織としてはKDI管理にフォーカスすべき。これは禿同だなぁ。(死語だよな…)
(4)について、KPIは「シンプルにKDIが未達」「設定したDoが不十分」「未発見の課題」「間違った仮説=KPIからKDIまでのどこかで整合性が取れていない」の4大原因で探るのが良さげ。未発見の課題の出現に対しては、常識や思い込みによる見落としに気を付ける。
KDIの要因突き止めは「十分な時間をかけたか?」を問1とし、YesとNoから「why」で要因分解していく。
A
調整案の作り方
「ゴールレベル」「計画レベル」「解決案や行動レベル」「調整不要」の4レベルで、【中止】【変更】【追加】の3種に分け、調整案を洗い出す。その中から、「P」での課題抽出時と同様「インパクト」「時間」「気軽さ」で優先度を付ける。これも優先度の高い順に進めていこうという話だが、個人的には「調整不要」以外は「現在が最適解ではない」という答えを出している状態なので、取り組む順番=優先度でありつつも、いずれにせよ「A」では全て着手すべきなのかなー(特に弊社みたいなスタートアップは)と思う。
鬼速PDCA浸透のために
組織にPDCAを浸透させるには、特に「C」「A」のプロセスを可視化し、変更や中止の背景をメンバーが理解出来るようにする。また「仕事の進め方」への疑問を常に持つ文化にする事で、形骸化や非効率な習慣を断つ。
疑問を持ってそれを発言する文化にするためには「課題がある」=「問題ある状態」として捉えず、「課題がない」=「鬼速で動かしていない」とみなす。「課題ウェルカム」な雰囲気を作り、課題の洗い出し・対策のスピードを上げ、実行サイクルの「詰まり」を取り除く。
またMTGの目的によってやり方や意識を変える。「このMTG後に必ず物事が前進する」という位置付けのMTGを作る事で、必ず課題を出させ上記の意識を浸透させる。著者の会社では半週MTGでこれを実現している。
で、明日からどうする
すぐに会社に反映できそうな事として、まず一番やりたいのは「インパクト、時間、気軽さ」の3軸で優先度を決めるやり方。
弊社では、毎日のようにホワイトボードを使った議論やブレストを行い「とりあえず数を出す」的なアプローチをします。出し切った後にどの課題にフォーカスするかにおいて、上記3軸での選定は即実行できる。
あとはメンバーが新しい試みをする時に、「P」と「C」を意識させた状態でスタートする、というのは重要そうです。具体的には「結果が〇かどうか、どうやって判定する?」という問いを投げかけ、KPIを明確にさせる。そこからしっかり因数分解を経て、具体的なDoの洗い出し→ToDo化して「誰がいつ何をするか」まで落とし込む。
一番徹底させるのが難しい「C」については、上記の通り「P」段階で「C」フェーズを意識させ続ける事で、無意識に「事後に検証するなら…」という視点を染み込ませる事かなぁと思います。そして検証会議を「P」の段階でスケジュール化する事で「気付いた時にやる」を防ぎます。
セールスでは、営業活動を要素分解をして各フェーズのKPIを追うような素地は作ったものの…自分自身の忙しさを言い訳にし、日々のMTGを「KPIを追うための過不足ない場」に出来ていないし、メンバー個々の数字を追い切れていないと猛省しているなうです。毎日朝夕MTGをしているので、これを「KPIの進捗確認 & 明日からのToDo可視化」の場にしていけるよう、デザインし直します。
結構会社のメンバーが読んでくれているっぽいので、あえて「明日からどうする」というまとめを設けて、インプットを具体的なアウトプットに具現化していきます。今は若い組織でCOO的な役割なので、前職(大企業)のような「理不尽さ」「重圧」「緊張感」等を自ら作りづらい甘えがめちゃくちゃあります。
という事で、読書→会社への還元を宣言は良さげです。どんどん自分を追い込めるよう頑張りまーす。
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