山が教えてくれたこと[那須岳縦走の記録]
2022年11月。忘れられない2日間。
茶臼岳、朝日岳、三本槍岳の那須三山を2日間かけて歩いた。
登山はときどきしていたけれど、今までのものと、景色、歩いた距離、そのキツさ、楽しさ、全てが今までとは段違いで衝撃的だった。
わたしがこの後(特に帰国後)登山にはまっていたら、そのきっかけは間違いなく「POOLO登山部で登った那須岳」だろう。
ルート
1日目で3山縦走する予定だったが、時間の関係で三本槍岳は2日目に回された。
1日目は5時間程度歩き、2日目は7時間程度歩いたと思う。
今回のお仲間はPOOLO登山部+TABIPPO学生支部のOB+登山部メンバーの友人。一部以外は各々初めましてのメンバーもいる中でのスタートとなった。
写真で振り返る那須岳
ミラーレス一眼を持参し、たくさん写真を撮った。ピックアップして並べてみよう。
ひたすらに、よく話し、よく笑い、よく歩いた2日間だった。写真のみんなの表情を見たら楽しさもご想像いただけると思う!
ちなみにiPhoneさんを見てみると、1日目は10.4km (16,769歩)、2日目は14.3km (22,996歩)歩いていた。高低差を含めて、体力的には、1番しんどかったところは4年前のフルマラソンと同じくらいにはきつかったと思う…!初の小屋泊登山、よく頑張った。
帰る時には行きとは比べ物にならないくらい、みんなの仲も深まった。人も含めて、思い出に残る、本当に良い山登りだった。
「登山って人生だよね」
人生は登山によく例えられる。どこかで聞いたか読んだかしただけだが、何度かの登山を経験して実感しすぎて、もはや自分の言葉になっている。
この言葉をふっと思いついて呟いたら思った以上の反応があった。え、みんな考えたことないの?逆に?
人生、山あり谷あり。きつい傾斜もあれば、楽に下れる道もある。険しい道の向こうに、素晴らしい景色が待っている。がんばってがんばって登ったとして、天候やさまざまな条件で良い景色が待っていないこともある。
齢28にして、登山で人生の歩き方を学んでいる気分である。この後の人生に、どんな山に登ろうか。そこにはどんな悪路が待っているだろうか。はたまた、歩きやすい道を選ぶのか。
誰と登るのか、も重要だ。
今回、こんなに楽しかったのは、メンバーがよかったというのもあると思う。POOLO登山部の連携が素晴らしかったのはもちろん、なにより、全員に「この登山を楽しいものにしよう」というサービス精神があった。1人がボケると周りもこぞって人を笑わせにかかり(おかげで笑いすぎて顔も鍛えられた)、持っている食料はつらそうな人に分け与える。わたしにも最後の山あたりで限界がきたけれど、それを察して待ってくれた人がいた。
体力的にキツくなっても、全員が周りの人のことを当たり前に思いやり行動する世界は、驚くほどに心地が良かったのだ。自分がその一員になれたことも、幸せだった。
良い人生を送るには、良い仲間を探すこと。既にこの登山部で良い仲間に出会えたわたしは非常にラッキーではあるまいか!
何かができなくなったら、何かができるようになる
わたしは(いろいろあって)協力隊の派遣が1ヶ月延期したことによって、この登山に参加できた。
延期が決まったときはなんじゃそりゃぁ困ったなぁと思ったものだが、延期しなかったら登山の方に行けていなかったと思うと結構ゾッとする。日程通りに行けなかったからこそ、幸せの総量はむしろ上がったような気がしている。人生、何があるかわからないものだ。
思い通りに行かなくたって、それを含めてまるっと楽しめること。悲しいことに嘆くばかりでなく、そんな人生を面白がれること。自分でチャンスを作り出せること。
この辺りが、楽しく生きていく秘訣になりそうだ。
にしても、今思い出してもこの登山は最高のアディショナルタイム!登山部のみんな、直前だったのに参加させてくれてありがとう。帰国したらまた、一緒に登りたいね。次はどの山のてっぺんを目指そうか!