~東日本大震災から学ぶ~ひとりひとりの防災意識を向上させるために10years ago 3.11プロジェクト!
私が被災者になった、あの・・東日本大震災の
「10年目の今=復興」を伝えることも大事ですが
「10年前の真実を風化させないこと」が100倍重要です!
だから・・敢えて
「10years ago=10年前」という
ワードで伝え続けます。
とある県の「防災危機管理課長」が、このようなことを言っておりました。
いづれ必ず発生する南海トラフ地震を避けることはできません。
そんな、突然起こる震災も怖いけれど、もっと怖いことがある。
それは・・
「震災の時は、行政で全てサポートしてくれるんでしょ!」
講演時に、県内各所で県民にこう言われる。・・これが怖い!と。
どういうことかと申しますと、
県民は災害時に、全面的な行政のサポート(救援)を当てにしている・・というのです。
「行政が県民のために何とかしてくれる!それが行政の仕事だ!」と
多くの県民が勘違いしていることを危惧しているのです。
現実は全てをサポートしきれないので、県民の無謀な要求に危機感を抱いていたのです。
(本来は、各々で自己責任にて対処して頂かなければ困る!とおっしゃっておりました)
3.11を経験した被災者の経験で言わせてもらうと、
実際の震災現場では、警察・消防・行政等あらゆる機関もが通常機能を失い
パニック状態に陥ると同時に、各機関からのサポート(救援)が困難な状態になります。
各機関を当てにしても「来れない状況」、または到着までかなりの時間を要します。
その間、生き残れる保障はありません。
ですから、震災を乗り切るには、率先行動できる「個人の防災力を高めること」!
そして、防災力を高めるには、確実に意識改革が必要となります。
▼いつまでも他人事では家族すら守れない
意識改革した個人の集合体が「地域防災力」となり、さらに人命救助や
避難所運営など、地域の被災者をケアする組織隊に変わっていきます。
(阪神大震災では生還者78%の人がご近所さんに助けてもらったというデータがあります)
これらを総合して言えることは・・
個人の意識改革のはじめの第一歩として、「震災の教訓や真実を知ること」が大事である!ということです。
理由は、教訓や真実にこそ、生き延びる答え(知恵)が隠されているからです。
あなたは以下の被災地で起きた現実に即答できますでしょうか?
▼3.11被災地での現実!
・なぜ、3日も4日も家族と連絡が取れない日々を過ごす羽目になったか?
その要因を知っていますか?・・
・なぜ、15,000名以上の津波の死者を出してしまったのか?
その要因を知っていますか?・・
・ライフライン全てが一ヶ月以上寸断された現状で被災者が
どのような生活をしたのか、知っていますか?
・水道が一ヶ月断水し、その間水洗トイレが使えないため
どのような問題が起きたか、知っていますか?
(阪神大震災や新潟中越地震の時も同じ問題は発生しました)
・避難所に物資って、何日で届くか?知っていますか?
届かない間、どうやって凌ぎますか?
・震災後に頻繁化する「コソ泥」や「窃盗」などの二次被害の対策が必要です。あなたならどうしますか?
・生き延びた後も続く被災後の悲惨な生活の実態を知っていますか?
私たち被災者は、このような問題の中で生き抜いてきました。
(これ以外にもたくさんの問題が発生しましたが・・)
その過程でたくさんのことを学び、その結果、防災に対する意識改革に繋がったのです。
報道で明るみに出ない真の被災地を知ることで「震災の本当の怖さ」を感じることが出来るし
そういった現場の苦しみや被災者心理を知ることから、個々の防災意識の向上に繋がると確信しております。
要は「他人事」から、いかに「自分自身の立場」に置き換えることができるか?・・だと思います。
報道を見ても「他人事」と感じているようであれば、防災意識の向上までには発展しません。
どうしてもドラマや映画の世界に感じます。どこまでも他人事です。だから行動しない!
しかし、「百聞は一見に如かず」です。
その証拠に被災地に来られた方は、被災現場を目の当たりにして、災害の恐ろしさを知ります。
そして、生死のドラマを聞き、気持ちにスイッチが入り、防災意識が変わります。
日ごろから防災の準備をしなければ・・と、意識改革が始まるのです。
▼日ごろから以下の意識を持ってほしい!
・家族を守る!
・ご近所さんを守る!
・必ず生きて生還する!
・自分の命は自分で責任を持つ!
生死が決まる瞬間は、「自分自身との闘い」であることを再認識して欲しいと感じます。
そのために、ひとりひとりの防災意識を向上させることが最重要課題なのです。
あなたは、震災に合うことや被災者になることを、まだ他人事だと思っていますか?・・
この機会に意識改革を行い、自分で出来ること、地域で出来ること等、
防災の心構えを身につけて頂きたいと思います。