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「ささるアイディア」はとっても温かい
広告から建築、書籍づくり、まちづくりまで、多様な世界でトップを走るクリエイターたちの発想の背景に迫った一冊。
印象深かったのは、「本質を見極めること」「現地に足を運ぶこと」といった、とってもシンプルな基本を、皆さんが徹底している点でした。いわゆる「アイデアが降ってくる」といった天才的な人は一人もいない。とっても泥臭く、そして気の遠くなるような思考と試行の積み上げの結果、「答え」に辿りついているんです。
個人的には、広告などより建築やまちづくりといった人の生活に直接繋がる「ものづくり」に携わっている方たちの話が深く響きました。「その土地の人の話に耳を傾け、その街の常識を肌で感じていく」「いい話だけでなく、ネガティブな話も聴く」。そうした言葉からは、自分のなかの思い込みを排除し、感性を全開に研ぎ澄ませて、全身で本質を嗅ぎ取っていくような覚悟や在り方が感じられました。
より売るためではなく、「関わる人をより幸せにするため」のアイデア。特に、「人間にとってやさしいこと、本当に大事なことを諦めない」という言葉には、なんだかとても勇気づけられました。
アイデアというと頭で生み出すようなイメージが強いですが、本当に心を打つのは、やはりその人の人間そのものから滲むように発せられたものなんですね。読み終えて、温かい気持ちになりました。
一度読んだだけでは、とても汲み尽くせないとっても濃厚な本。壁にぶつかったり、もうどうしようもないなと感じたときには、すぐに開けるように、これから身近なところに常備しておこうと思っています。