はじめて味噌を仕込んだ日。
憧れの人は手前味噌を作っていた。
わたしの敬愛する料理家“ワタナベマキさん“は毎年、友人と一緒に、手前味噌を仕込むのだとか。
彼女の著書の「毎日、こまめに、少しずつ」を一旦閉じて、さっそく味噌作りの材料を調べてみる。
娘がお腹に宿った時から、我が家では、無農薬のお野菜の宅配便を頼み、調味料などの添加物を気にするようになった。
味噌も、自然農法で作られたシンプルな原料のものがいい。
慶応元年から続く“こうじ屋“『鈴木こうじ店』。
そんな中で見つけたのが、『鈴木こうじ店』の味噌作りセット。
静岡県静岡市にある『鈴木こうじ店』は、創業慶応元年、150年あまりの年月、麹を作り続けてきた老舗中の老舗なのだそう。
セット内容は、農薬不使用で遺伝子組み換えをしない北海道産の大豆に、有機米を使用した米こうじ、瀬戸内の藻塩の3つ。
他にも、4種類のこうじ(米こうじ、玄米こうじ、麦こうじ、豆こうじ)の中から好きなものを選べるセットや、蒸して潰した大豆とこうじ、塩が入ったお手軽セットなど、自分のスタイルに合わせて選べる。
もちろん、それぞれの材料を単品で購入することも可能。
味噌作りに慣れてきたら、そういった購入の仕方もありですね。
材料と一緒に写真付きのレシピが入っています。
味噌作りセットは、注文日の約2週間後に届いた。
おそらく、こうじを生産する日に合わせて発送しているのだろう。
段ボールの中には、大豆、米こうじ、塩のほか、3枚の紙が同梱されていた。
・米こうじの生産日を記載した紙
米こうじは生産日より冷蔵で1週間、冷凍で6か月保存可能なのだそう。
・味噌のレシピ
写真付きで初心者でも迷わず作りはじめられるレシピ。
「味噌」以外にも、「醤油こうじ」や「塩こうじ」「生甘酒」といった、こう
じを使ったレシピが記載されている。
・『鈴木こうじ店』のパンフレット
味噌作りは2日がかり。
「さっそく味噌を作るぞ!」と意気込んでいた矢先、レシピの一番はじめに、“大豆をよく洗い、3倍の水に、8時間〜12時間つける“との記載が。
急遽、味噌作りを次の日にリスケし、その日の晩に大豆を洗い、3倍の水につけて就寝。
1.3kgの大豆は予想以上に多く、味噌を保存する容器とボウルの2つに分けてつけることに。
1.3kgの大豆は、家庭用の鍋2つでも収まらない!
乾燥されて“しわしわ“だった大豆も、一晩でふっくらツヤツヤに。
その分“量“も増えて、家庭用の鍋2つに分けても収まらず、フライパンまで出動して、なんとか大豆を煮る準備が整った。
ここから4〜5時間、大豆を手で潰せる硬さになるまで茹でるのですが、これが結構大変で。
大豆から“もこもこ"と出てくるアクを取り除き、量が減るたびに水を注ぎ、水を注ぐと温度が下がるので、火力を調整し…
これが3鍋分あるので、手間は3倍。
約4時間、ほとんど付きっきりで見ることに。
これから味噌作りを始めるという方は、大きな寸胴のような鍋は必須だ。
ギッチギチに固まっている米こうじをほぐしていく。
大豆を茹でている間に、真空パックでギッチギチに固まっている米こうじを手でほぐし、塩を混ぜておく。
ずしりと重い塊で届く米こうじも、指先で簡単にポロポロとほぐれていく。
なんだか心までほぐされていくような、そんな不思議なひとときだ。
足で潰すのが一番早くて楽なのでは?
大豆は熱いうちの方が潰しやすいみたいなので、茹だったそばから潰しにかかる。
すり鉢ですったり、マッシャーで潰したり、ミキサーで回したりと、いろいろな潰し方があると思いますが、要は潰れればいいわけで。
今回は2重にしたビニール袋に入れて、足で踏んで潰しました。
少々不安でしたが、いざ踏んでみると、見る見る潰れていく大豆たち。靴下を履いていても多少熱いのですが、足の裏から伝わってくる大豆の感触がとても気持ちいい。
足で潰すと多少粒は残りますが、この方法が一番早くて楽なのではないでしょうか。
総重量5kgの材料を混ぜるのは、結構大変!
潰した大豆と米こうじ、塩を合わせると総重量約5kg。
これを女性1人で混ぜ合わせるのは結構大変な作業だった。
くれぐれも妊娠9か月目の身体で、1人で味噌作りに挑まないように…
わたしの場合は、時すでに遅し。
大人2人で交代して混ぜるのがベストかと。
ボウルはかなり大きめのものを用意した方がいいです。写真のボウルは、旦那さんが経営している飲食店のものを拝借しましたが、これでも米こうじがあたりに散乱して、後片付けが大変でした。
残り時間あとわずか!ものすごい形相で詰めていく。
この時、まさかのタイムリミットが近づいていた。それというのも、14時から妊婦健診を予約していたのだ。
これまでのタイムスケジュールとしては、8時から12時半頃まで大豆を茹で、12時時半に潰しにかかり、混ぜ終わったのが13時過ぎ。
病院まで家から30分ほどかかるので、13時半には家を出ないと間に合わないのだ。
おにぎりを握る容量で味噌玉をせっせとこしらえ、容器にボンッと投げ入れ、上から手でギュッギュと押さえながら詰めていく。
この時はきっと、娘が見たら泣き出してしまうほどの形相で作業していたに違いありません。
昔は“カビでフタをする“と言っていたそうな。
昔の人は「カビでフタをする」と言っていたそうなのですが、それぐらい味噌にカビはつきもの。
表面にカビが生えてしまうのは当たり前のことで、食べる際に取り除けば全く問題はないのだそう。
そうは言ってもカビは最小限に抑えたい。そんな時は、ラップを敷いた上から塩でフタをすると、カビ防止に繋がる。
熟成した味噌を食べるには6か月以上寝かせること!
我が家では、冷暖房の影響が少なく、一年を通して涼しく、直射日光のあたらない玄関先で熟成することに決めた。
味噌は3か月ほどで食べれるそうですが、せっかくなので6か月以上熟成してからいただきたいと思う。
人生初の味噌作りは結構大変でしたが、自分で仕込んだ味噌は市販の味噌の何倍も美味しいんだろうなと、今から出来上がりが楽しみだ。
Youtubeで動画を公開しています
今回の内容は動画に収め、Youtubeで公開しています。
より丁寧に詳しく解説していますので、よければ覗いてみてくださいね。
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キタオカスミレ
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