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「おばあちゃんの知恵」には科学が詰まっている
少し前に読み始めたマンガを紹介します。
といいつつ、熟成下書きなので「だいぶ前」のほうが正しい表現かもしれません。
「ヤンキー君と科学ごはん」という作品です。
※ネタバレを含みますのでご注意ください。
あらすじ
学校一のヤンキー 犬飼千秋は、留年の危機を乗り越えるべく理科教師 猫村蘭の化学基礎の補修を受けることになります。
そんな問題児で知られる千秋は実は、小学生の弟と妹の世話をするヤングケアラーでした。
千秋が自分で作ったお弁当を猫村の前で食べようとしたことで発覚した事実ですが。。その事実が作品を展開していくのです。
勉強に興味のない千秋を、猫村は「調理は科学だ」と引き込んでいきます。
調理実習×科学でどちらも楽しく学ぶきっかけになる作品です。
面白いところ
千秋の「科学を通して弟と妹に美味しいご飯を食べさせたい」、猫村の「人の作った料理を食べたい」といった願望をきっかけに、美味しい料理を作る方法を科学の観点から紐解いていきます。
レシピ本に書いてある手順の「理由」を知れる点が面白いです。
火を通して特定の温度になることで、どんな成分がどんな風に変化するのか。
変化することで料理の完成にどう繋がっていくのか。
ただレシピ本を読むだけでは見えてこないものが分かります。
料理のコツやライフハックと言われるようなものが、「科学的根拠」に基づいてわかりやすく説明されてるのがより興味深いです。
思うところ
料理を含む家事にまつわるウマミのある話って「おばあちゃんの知恵」のように言われがちではないでしょうか。
この漫画を読んで、少なくとも料理は科学的に説明できて理論が成立している内容なのだなあと。
生活のコツ、ライブハックみたいなコンテンツはテレビでもSNSでもたくさんあります。
「こうすればこうなるよ!」という表面的なところに目が行きがちですが、「なぜそうなるのか?」という過程を飛ばしてしまっていることに気づきました。
情報が溢れかえっている現代、1つ1つの物事の「理由」を探ることが減っているのかなと思いました。
私自身も分からないことは調べて終わり。
「なぜ」その結果になるのかまでは調べないことも多いです。
その「なぜ」を考えて調べられれば、より理解が深まりそうですよね。
自分に欠けている考え方を何となく思い起こさせてくれました。
これからも作品の更新をゆっくり待ちたいと思います。