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#9 次をより良くする言葉

「駆け込み乗車は大変危険です。次回からは、お辞めください。」

聴いた瞬間、
すこしの違和感と同時に
優しいな、と感じた

駅で扉が閉まってから発車までの
一瞬シーンとする時間に流れる
電車でのアナウンス。

聴き慣れているのは、
「駆け込み乗車は、大変危険ですのでお辞めください。」

言葉として違うところは、
次回からは」が入っているというだけ。

この6文字が、
駆け込み乗車をしてしまったであろう
「過去」に対する批判ではなく、
次どうしたらいいか、という
「未来」へのメッセージになっている、

と思った

「こうして欲しい」という想いで
何かを伝えるとき、
現状や過去の否定に
留まっていることがある。

新卒生との研修アクティビティに
日々取り組みながら感じている難しさ。
「これは駄目です、こうしてください」は
思考停止になってしまう。

「次回からは」という言葉が、
過去をそのままに受けとったうえで、
隣でそっと背中を押すような
優しさになっているのだろう。

自分が自分にかける言葉も同じだなと思う。

振り返りをしたときに、
「ここが良くなかった」の先に
「次回からは、〇〇してみよう」を
セットにしていこう。


photo by 写ルンです│
梅小路公園のマルシェに行って、あたたかい光景だと思ってシャッターを切ったら、今にも走りだす女の子の後ろ姿が写っていた。

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