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「人生を変える一冊」はない。それでも本を読む理由

高校生の頃、友達に「読めば人生が変わる一冊を教えてほしい」と言われました。



そんな本はありません。



友達にはそう言えず、オススメの小説を紹介したまま有耶無耶になってしまいました。
せっかく本に興味を持ってくれてるのに、「そんな本はない」というのが忍びなくて。

たった一冊に人生をかけられるほど、人生って単純ではないですし…。
なにか悩みがあったり、考えたいテーマがあるなら、それに合う本を提案することはできるけど、人生をかけられると身構えてしまいました🥹

その人が置かれている環境や、心持ち、捉え方で刺さる言葉は変わるじゃないですか。
移ろうものにぴったり刺さるものを選ぶのなんて至難の技だし、それができるほどの知識は高校生のわたしにはありませんでした。



それに、人生は探求していくものです。
たった一冊の本で人生が変わるなんて、夢のようで確かに憧れます。
だけど、たくさん読んで、気付いて、問うて、実践して、学んでいく。
その繰り返しでしかないと思うんです。


わたしにも人生の捉え方がぱっと変わった一冊がありました。
その一冊がキッカケになっただけで、その新しい人生の捉え方を実践するために、またいろんな本を読みました。

だけど本を読んだだけじゃ変わりませんでした。

本に書いてあったのってこういうことか
こういう時に本のあの考え方をするんだ
やっぱり自分には合わなさそう
どんなところが合わないんだろう
こう工夫してみよう

って日常のなかで自分に合うように落とし込んでいくなかで、「できる」という感覚を持てたり、判断基準が育つことで変化していきました。

それにキッカケになった本はいくつかあります。
その時の状況や悩みに応じて、合う本は変わります。
悩む度に出会っていくのが、本のおもしろさでもあるような気がします☺️
なので、たった一冊を求めるのはかなりハードルが高いよね〜と高校生の頃を振り返って思いました。


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