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Kの向くままにおススメ映画『惑星ソラリス』ネタバレあらすじ感想日記
こんにちは。良心の塊、Kです。今回は『惑星ソラリス』。一言で表すと「人類を救う映画」です。
こんな人におススメ
◎映画を観て人間を考える事が好きな人
◎哲学が好きな人
◎科学者の人
要注意点まとめ
▲SFだけど戦いなどは一切ないよ!
▲監督曰く、眠気を惹起するように作られているのだとか。寝落ちしても諦めるな!
こんな映画です
水で覆われた惑星ソラリス。その海は知性を持つと言われている。地球の研究者たちは長年ソラリスを調査してきたが成果は得られていない。心理学者クリスはソラリス研究を続行するか否かを決定する任務の為、ソラリス上空の宇宙ステーションに派遣される。
もう少し詳しく
テーマが壮大過ぎるぞ…。
人間とは何か?愛とは何か?実感とは?感情とは?人は何故苦しむのか?そういった事をそれぞれで考える映画です。勿論、客をほったらかしという訳ではなく、ギバリャンという学者が何故死んだのか?その答えを《お客》と一緒に解き明かしていく、そういう映画です。
( ↑ 観た人しか分からないけど、Kは非常に上手い事言ってますよ!自画自賛だ!)
観た後はこんな気分になりました
《SF映画の金字塔》とか言われていますが、《映画の金字塔》と言うべきですね。監督はサイエンスとか技術にはむしろ反対を表明していますから。
タルコフスキー :「現代では、人はテクノロジーの奴隷となっており、スピリチュアルな自己を育てる環境は今や何処にもない。」
他作品からも判るように、監督は根っからの芸術家です。コレがもしSFじゃなかったとしてもそのジャンルで傑作とか金字塔と言われていたでしょう。だからKはジャンル問わず《映画の金字塔》だと思います。
科学がどれだけ進歩しても、またそれをどんなジャンルで表現しても、最終的には人間の根源とか良心とか罪や罰…そういう事に行き着くあたり、ロシアの文豪の系譜をしっかりと受け継いでいるようです。トルストイ、ドストエフスキー、タルコフスキー…。
文豪の作品を敬遠している人も映画ならまだ入りやすいはず。人間なら観るべき映画です。
心に残ったセリフ
ここでようやく物語の核心についてご紹介。
バートン :「手段を選ばぬやり方には反対だ。道徳性に立脚した研究でなければ本末転倒だ。」
クリス :「非道徳でも目的は遂げられます。ヒロシマのように。」
先人の科学者バートンにとって科学とは人類を幸せにする知識と技術。しかし、クリスにとっての科学とは目的を達成する為の手段でした。ソラリスに行く前までは。
しかしソラリスに着くと、昔の同僚 生理学者ギバリャンがステーションで自殺しており、クリスはその直前に遺した謎メッセージを受け取ります。
ギバリャン :「クリス、私に起こった事は何とも説明のつかぬ事だ。私を気が変になったと思わないでくれ。誓って気は確かだ。ソラリスでは同様の事が君や他の者にも起こる可能性がある。これは警告だ。大変重要な話だ。しかし説明ができない。クリス、これは幻覚ではない。むしろ良心の問題なのだ。君がもっと早く来てくれていたら…。」
ギバリャンの警告通り、クリスはソラリスで起こる不可解な出来事を体験する内、精神的に疲弊していきます。
クリス :「我々は何故苦しむのだろう。トルストイも苦しんだ、そもそも人類を愛する事ができないと。…もしかして我々は、幸運にも人類愛を実感する為にここに来たのかもしれない。」
そしてある到達点に。
クリス :「ギバリャンは何故自殺したのだと思う?恐怖心ではなく、〇〇心の為に死んだのさ。〇〇心がなければ人類は救われない。」
これが本作の最重要メッセージです、多分。人類にとって一番大切な感情は〇〇心!〇〇心を捨てる事は人間性を捨てる事。ギバリャンは人間性を保つ為に死んだのです。
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