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【ぼっちへの備え #1(全3回)】SNSの罠:つながりすぎて孤独になる日本人

皆さん、こんな経験ありませんか? LINEの既読スルーに胃が痛くなったり、Instagram のフォロワー数に一喜一憂したり。そう、私たちは今や、スマホの中の人間関係に振り回されているんです。でも、ちょっと待ってください。本当の「つながり」って、こんなものだったでしょうか?今回は、日本社会で進行する"ぼっち化"の実態に迫ります。SNSの普及で、私たちはますます「つながっている」はずなのに、なぜか孤独を感じる。この矛盾した状況の裏に何があるのか、データを元に紐解いていきましょう。

SNSと孤独の意外な関係

まず、驚くべき事実からお伝えします。SNSの利用率が高い人ほど、実は孤独を感じやすいという研究結果があるんです。
国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、SNSの利用頻度が高い人ほど、社会的孤立や孤独感を感じる傾向が強いことが分かっています。一見矛盾しているように見えるこの現象、実は深い意味があるんです。SNSでの「つながり」は、往々にして表面的なものに留まります。「いいね」をもらえば一時的に満足感を得られますが、それは本当の承認欲求を満たすものではありません。むしろ、SNS上での他人の「楽しそうな」投稿を見ることで、自分の現実との格差を感じ、孤独感が増幅されてしまうのです。

日本人の人間関係の変化:数字で見る実態

では、実際の人間関係はどう変化しているのでしょうか?
ニッセイ基礎研究所の調査によると、コロナ禍前と比べて、家族や友人との対面でのコミュニケーションが減ったと感じた人は4割を超えているそうです。この数字、皆さんはどう感じますか? 私には、日本社会の「ぼっち化」が加速度的に進んでいるように思えてなりません。
さらに興味深いのは、若者の結婚率の低下です。ニッセイ基礎研究所のレポートによると、若者の経済的自立の困難さが、結婚率の低下につながっているとのこと。結婚は社会の中で最も強い人と人との紐帯を形成する機会ですが、それが実現困難になっているのです。

「軽い」承認の時代

では、なぜこのような状況に陥っているのでしょうか?
その答えの一つが、「軽い」承認の蔓延です。京都女子大学の研究によると、SNSは「無難な」人間関係のデメリットを最小化してくれる一方で、強いつながりではないために、何度も繰り返し承認を得なければならないという特徴があります。
つまり、私たちは「いいね」という軽い承認を交換することで、お互いを認め合っているつもりになっているのです。しかし、これは本当の意味での承認とは言えません。

「多様性」の幻想

さらに厄介なのは、この「軽い」承認が、私たちの「多様性」の理解にも影響を与えていることです。
現代社会で語られる「多様性」は、実は相手のことを深く理解した上で達成されたものではありません。
むしろ、自分の存在を認めてもらうために、相手のことも表面的に認めるという、一種の取引のようなものになっているのです。これって、本当の意味での多様性と言えるでしょうか? むしろ、お互いを深く理解しようとする努力を放棄した結果の「偽りの多様性」ではないでしょうか?

まとめ:私たちに問われているもの

ここまで見てきて、皆さんはどう感じましたか? SNSの普及によって、私たちは確かに「つながる」機会を得ました。
しかし同時に、本当の意味での人間関係を築く能力を失いつつあるのかもしれません。社会的孤立や孤独感の増加は、単に個人の問題ではありません。社会全体の問題として捉え、解決策を模索する必要があります。
次回は、この「ぼっち化社会」がもたらす具体的な影響と、それに対する対策について深掘りしていきます。

※出典:
国立社会保障・人口問題研究所「人間関係の希薄さに関する研究のレビュー:社会的孤立,孤独」
URL:https://www.ipss.go.jp/publication/j/DP/dp2020_J01.pdf ニッセイ基礎研究所「若者の社会的孤立について」
URL:https://www.nli-research.co.jp/files/topics/38801_ext_18_0.pdf 京都女子大学「SNS は人間関係を変えたのか?」
URL:http://repo.kyoto-wu.ac.jp/dspace/bitstream/11173/2855/1/0140_013_006.pdf LIFULL HOME'S PRESS「【前編】社会的孤立・孤独の問題とは? 心の健康と不安の解消...」
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